古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十四 恋歌四 706番

大幣の

読人しらず(よみびとしらず)

祓いの大幣が多くの人に引き寄せられるように、あなたは引く手あまたになったので、思ってはいても、とても頼りにはできない。

作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1あるあるある女をんな女をんなおんなののの業平なりひら業平なりひらなりいらののの朝臣あそん朝臣あそんあそんをををところところところ定さだ定さださだめずありきすとめずありきすとめずありきすと思おも思おもおもひてよみてつかはしけるひてよみてつかはしけるいてよみてつかわしける詞書
  2. 2大幣おほぬさ大幣おほぬさおおぬさののの初句
  3. 3引ひ引ひひくくく手て手ててあまたにあまたにあまたに二句
  4. 4成な成ななりぬればりぬればりぬれば三句
  5. 5思おも思おもおもへどえこそへどえこそえどえこそ四句
  6. 6賴たの賴たのたのまざりけれまざりけれまざりけれ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕ある女が、業平朝臣があちこちに通っていると思って、詠んで贈った歌。

祓いの大幣が多くの人に引き寄せられるように、あなたは引く手あまたになったので、思ってはいても、とても頼りにはできない。

意訳

大幣を多くの人が引き寄せて身を清めることから、多くの女性に慕われる男を頼みにできない、と恨む。

語釈・文法注

大幣
祓えに用いる大きな幣。人々が引き寄せて穢れを移した。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第十四・恋歌四・706番
歌体
短歌
状況
詞書「ある女の業平の朝臣をところ定めずありきすと思ひてよみてつかはしける」(ある女が、業平朝臣があちこちに通っていると思って、詠んで贈った歌)。

修辞

比喩
大幣に業平を重ねる。

解説

読人しらずの歌。『伊勢物語』第四十七段にも見える。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、125頁(コマ76)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日