古今和歌集 巻第十三 恋歌三 653番
花薄
花すすきが穂を出すように表立って恋すれば、評判が惜しいので、下紐を結ぶように、心が結ぼれて晴れない。

現代語訳
花すすきが穂を出すように表立って恋すれば、評判が惜しいので、下紐を結ぶように、心が結ぼれて晴れない。
意訳
恋を表に出せば噂になるので、心の中にしまいこんで晴れない思いでいる。
語釈・文法注
- ほに出でて
- 表立って。
- むすぼほれ
- 結ばれて解けない、心が晴れない。
和歌
- 作者
- 小野春風(おののはるかぜ) 生没年未詳(九世紀後半)
武人として知られ、元慶の乱(878)で出羽に赴いて功を立てた。のち右近衛少将などを務めた。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十三・恋歌三・653番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 縁語
- 「紐」「結ぶ」。
解説
小野春風の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、116頁(コマ71)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日