古今和歌集 巻第十三 恋歌三 625番
有明の
有明の月がそっけなく見えた、あの別れの時から、夜明け前ほどつらいものはない。

現代語訳
有明の月がそっけなく見えた、あの別れの時から、夜明け前ほどつらいものはない。
意訳
恋人との別れの朝、空の有明の月はそっけなく見えた。それ以来、暁ほどつらい時はない。
語釈・文法注
- 有明
- 夜が明けても残る月。
- つれなく
- そっけなく、冷淡に。
和歌
- 作者
- 壬生忠岑(みぶのただみね) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀前半)
『古今和歌集』の撰者の一人。右衛門府生など下級の武官を務めた。歌論書『和歌体十種(忠岑十体)』の作者とされる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十三・恋歌三・625番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
解説
壬生忠岑の歌で、百人一首第三十首にも採られた。藤原定家が絶賛した歌として知られる。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、112頁(コマ69)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日