古今和歌集 巻第十二 恋歌二 588番
越えぬまは
越えない間は、吉野の山の桜の花のように、あなたのことを人づてにばかり聞き続けることだ。

現代語訳
〔詞書〕大和にいた人に贈った歌。
越えない間は、吉野の山の桜の花のように、あなたのことを人づてにばかり聞き続けることだ。
意訳
吉野の桜を噂でしか聞かないように、遠い恋人のことを人づてに聞くばかりだ。
語釈・文法注
- 人づて
- 人を介して。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十二・恋歌二・588番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「大和に侍りける人に遣しける」(大和にいた人に贈った歌)。
解説
紀貫之の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、105頁(コマ66)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日