古今和歌集 巻第十一 恋歌一 472番
白波の
白波の跡も残らない海原を行く船にも、風が頼りとなる道しるべであったよ。(恋の道にも何か手がかりがほしい。)

現代語訳
白波の跡も残らない海原を行く船にも、風が頼りとなる道しるべであったよ。(恋の道にも何か手がかりがほしい。)
意訳
跡を残さない海を行く船も風を頼りにするように、手がかりのない恋にも頼れる便りがほしい、と詠む。
語釈・文法注
- たより
- 手がかり、便り。
- しるべ
- 道案内。
和歌
- 作者
- 藤原勝臣(ふじわらのかちおん) 生没年未詳(九世紀後半)
藤原南家の人で、大宰少弐・阿波守などを務めたと伝える。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十一・恋歌一・472番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 寓意
- 船と風に、恋とその仲立ちを重ねる。
解説
藤原勝臣の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、91頁(コマ59)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日