古典ライブラリー

古今和歌集 巻第九 羇旅歌 418番

狩り暮し

在原業平(ありわらのなりひら)

一日中狩りをして日が暮れた。今夜は織女に宿を借りよう。私は天の河原に来てしまったのだから。

「狩り暮し」の歌をもとにした情景。一日中狩りをして日が暮れた。今夜は織女に宿を借りよう。私は天の河原に来てしまったのだから。
「狩り暮し」の歌をもとにした情景。一日中狩りをして日が暮れた。今夜は織女に宿を借りよう。私は天の河原に来てしまったのだから。
作者
在原業平朝臣(在原業平)
  1. 1惟喬これたか惟喬これたかこれたかのみこのともにのみこのともにのみこのともに狩かり狩かりかりにまかりけるにまかりけるにまかりける時とき時ときときににに天あま天あまあまののの川かは川かはかわといふといふという所ところ所ところところののの川かは川かはかはのののほとりにおりゐてほとりにおりゐてほとりにおりいて酒さけ酒さけさけなどなどなど飮の飮ののみけるついでにみけるついでにみけるついでに皇子みこ皇子みこみこのいひけらくのいひけらくのいいけらく狩かり狩かりかりしてしてして天あま天あまあまののの川原かはら川原かはらかわらにいたるといふにいたるといふにいたるという心こころ心こころこころをををよみてよみてよみて盃さかづき盃さかづきさかずきはははさせとさせとさせと云い云いいひければよめるひければよめるいければよめる詞書
  2. 2狩か狩かかりりり暮くら暮くらくらししし初句
  3. 3たなばたつめにたなばたつめにたなばたつめに二句
  4. 4宿やど宿やどやどからむからむからむ三句
  5. 5天あま天あまあまののの川原かはら川原かはらかわらににに四句
  6. 6われわれわれははは來き來ききにけりにけりにけり結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕惟喬親王のお供で狩りに出かけた時、天の川という所の川のほとりに馬から下りて座り、酒などを飲んだついでに、親王が「狩りをして天の河原に来たという心を詠んで、盃をさせ」とおっしゃったので詠んだ歌。

一日中狩りをして日が暮れた。今夜は織女に宿を借りよう。私は天の河原に来てしまったのだから。

意訳

河内国交野の「天の川」という地名を、天上の天の川に見立て、織女に宿を借りようと機知的に詠んだ。

語釈・文法注

狩り暮らし
狩りをして一日を過ごし。
たなばたつめ
織女。
天の川原
交野を流れる天野川の河原。

和歌

作者
在原業平(ありわらのなりひら) 825–880
平城天皇の皇子阿保親王の子。右近衛権中将などを務め、「在五中将」と呼ばれた。仮名序は「その心餘りて詞たらず」と評する。『伊勢物語』の主人公「昔男」のモデルとされる。六歌仙・三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第九・羇旅歌・418番
歌体
短歌
状況
詞書「惟喬のみこのともに狩にまかりける時に天の川といふ所の川のほとりにおりゐて酒など飮みけるついでに皇子のいひけらく狩して天の川原にいたるといふ心をよみて盃はさせと云ひければよめる」(惟喬親王のお供で狩りに出かけた時、天の川という所の川のほとりに馬から下りて座り、酒などを飲んだついでに、親王が「狩りをして天の河原に来たという心を詠んで、盃をさせ」とおっしゃったので詠んだ歌)。

修辞

掛詞
「天の川原」に地名と天上の天の川をかける。

解説

在原業平の歌。『伊勢物語』第八十二段にも見える。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、80頁(コマ53)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日