古今和歌集 巻第八 離別歌 368番
たらちねの
親として子の守りに付き添わせる私の心だけは、関所よ、とどめないでおくれ。

現代語訳
〔詞書〕小野千古が陸奥介として下った時に、母が詠んだ歌。
親として子の守りに付き添わせる私の心だけは、関所よ、とどめないでおくれ。
意訳
遠い陸奥へ下る息子に、せめて母の心だけは付き添わせたい、関所よ通してくれ、と願う母の愛情の歌。
語釈・文法注
- たらちねの
- 「親」にかかる枕詞。
- あひ添ふる
- 付き添わせる。
- 關なとどめそ
- 関所よとどめるな。
和歌
- 作者
- 小野千古の母(おののちふるのはは) 生没年未詳
陸奥介として下る小野千古の母。経歴は伝わらない。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第八・離別歌・368番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「小野のちふるが陸奥の介にまかりける時に母のよめる」(小野千古が陸奥介として下った時に、母が詠んだ歌)。
修辞
- 枕詞
- 「たらちねの」。
解説
母の子への思いがあふれる歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、67頁(コマ47)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日