古典ライブラリー

古今和歌集 巻第七 賀歌 349番

櫻花

在原業平(ありわらのなりひら)

桜の花よ、散り乱れて空を曇らせよ。老いがやって来るという道が、わからなくなるように。

「櫻花」の歌をもとにした情景。桜の花よ、散り乱れて空を曇らせよ。老いがやって来るという道が、わからなくなるように。
「櫻花」の歌をもとにした情景。桜の花よ、散り乱れて空を曇らせよ。老いがやって来るという道が、わからなくなるように。
作者
在原業平朝臣(在原業平)
  1. 1堀河ほりかは堀河ほりかはほりかわのおほいまうちぎみののおほいまうちぎみののおおいもうちぎみの四十よそぢ四十よそぢよそじののの賀が賀がが九條くでう九條くでうくじょうののの家いへ家いへいえにてしけるにてしけるにてしける時とき時ときときによめるによめるによめる詞書
  2. 2櫻花さくらばな櫻花さくらばなさくらばな初句
  3. 3ちりかひちりかひちりかい曇くも曇くもくもれれれ二句
  4. 4おいらくのおいらくのおいらくの三句
  5. 5來こ來ここむといふなるむといふなるむというなる四句
  6. 6みちまがみちまがみちまがふがにふがにうがに結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕堀河の太政大臣(藤原基経)の四十の賀を、九条の家で催した時に詠んだ歌。

桜の花よ、散り乱れて空を曇らせよ。老いがやって来るという道が、わからなくなるように。

意訳

散る花で道を隠し、老いがやって来られないようにしてほしい、と擬人化した「老い」を拒んで長寿を祝う。

語釈・文法注

堀河のおほいまうちぎみ
藤原基経。
ちりかひ曇れ
散り乱れて曇らせよ。
おいらく
老いること。
まがふがに
わからなくなるように。

和歌

作者
在原業平(ありわらのなりひら) 825–880
平城天皇の皇子阿保親王の子。右近衛権中将などを務め、「在五中将」と呼ばれた。仮名序は「その心餘りて詞たらず」と評する。『伊勢物語』の主人公「昔男」のモデルとされる。六歌仙・三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第七・賀歌・349番
歌体
短歌
状況
詞書「堀河のおほいまうちぎみの四十の賀九條の家にてしける時によめる」(堀河の太政大臣(藤原基経)の四十の賀を、九条の家で催した時に詠んだ歌)。

修辞

擬人法
「老い」を道をやって来る人に見立てる。

解説

在原業平の歌。『伊勢物語』第九十七段にも見える。祝いの席で「散る」「曇る」という忌み言葉をあえて使った大胆な歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、63頁(コマ45)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日