古今和歌集 巻第五 秋歌下 308番
刈れる田に
刈り取った田に生えるひこばえが穂を出さないのは、世の中を、今さらすっかり飽きてしまったというのか。

現代語訳
刈り取った田に生えるひこばえが穂を出さないのは、世の中を、今さらすっかり飽きてしまったというのか。
意訳
刈り取ったあとの田に生える穭(ひつじ)が穂を出さないのを、世に飽きてしまったからか、と見る。
語釈・文法注
- 穭
- 刈り取った稲の株から再び生える芽。
- あき果てぬ
- 飽きはてた。「秋果つ」をかける。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第五・秋歌下・308番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 掛詞
- 「あき」に「秋」と「飽き」。
解説
読人しらずの歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、55頁(コマ41)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日