古典ライブラリー

古今和歌集 巻第五 秋歌下 284番

龍田川

読人しらず(よみびとしらず)

竜田川にもみじ葉が流れている。神奈備の三室の山に、時雨が降っているらしい。

「龍田川」の歌をもとにした情景。竜田川にもみじ葉が流れている。神奈備の三室の山に、時雨が降っているらしい。
「龍田川」の歌をもとにした情景。竜田川にもみじ葉が流れている。神奈備の三室の山に、時雨が降っているらしい。
詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1龍田川たつたがは龍田川たつたがはたつたがわ初句
  2. 2もみぢもみぢもみじ葉ば葉ばばながるながるながる二句
  3. 3神かみ神かみかみなびのなびのなびの三句
  4. 4みむろのみむろのみむろの山やま山やまやまににに四句
  5. 5しぐれしぐれしぐれ降ふ降ふふるらしるらしるらし結句
  6. 6又また又またまたはははあすかあすかあすか川かは川かはかわもみぢもみぢもみじ葉は葉はは流なが流ながながるるる此歌このうた此歌このうたこのうた不注ふちゆう不注ふちゆうふちゆう人麿ひとまろ人麿ひとまろひとまろ歌うた歌うたうた左注

引用の仕方

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現代語訳

竜田川にもみじ葉が流れている。神奈備の三室の山に、時雨が降っているらしい。

〔左注〕また(別の伝えでは)「飛鳥川もみぢ葉流る」とある。この歌は人麻呂の歌とは記されていない。

意訳

川を流れるもみじ葉を見て、上流の三室山では時雨が降って紅葉を散らしているのだろうと推量する。

語釈・文法注

みむろの山
神奈備山。神の宿る山。
降るらし
降っているらしい。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第五・秋歌下・284番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

左注は第一句を「飛鳥川」とする異伝を記し、人麻呂の歌とは記されていないとする。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、51頁(コマ39)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日