古典ライブラリー

古今和歌集 巻第四 秋歌上 217番

秋萩を

読人しらず(よみびとしらず)

秋萩をからませ押し伏せて鳴いている鹿の姿は、目には見えないで、ただその声のはっきりとしていることよ。

「秋萩を」の歌をもとにした情景。秋萩をからませ押し伏せて鳴いている鹿の姿は、目には見えないで、ただその声のはっきりとしていることよ。
「秋萩を」の歌をもとにした情景。秋萩をからませ押し伏せて鳴いている鹿の姿は、目には見えないで、ただその声のはっきりとしていることよ。
詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1秋萩あきはぎ秋萩あきはぎあきわぎををを初句
  2. 2しがらみふせてしがらみふせてしがらみうせて二句
  3. 3鳴な鳴ななくくく鹿しか鹿しかしかののの三句
  4. 4目め目めめにににははは見み見みみえずてえずてえずて四句
  5. 5音おと音おとおとのさやけさのさやけさのさやけさ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

秋萩をからませ押し伏せて鳴いている鹿の姿は、目には見えないで、ただその声のはっきりとしていることよ。

意訳

萩をかき分けて伏せながら鳴く鹿は、姿は見えないが、声だけが澄んで聞こえてくる。

語釈・文法注

しがらみふせて
からませて押し伏せて。
見えずて
見えないで。
音のさやけさ
声のはっきりしていること。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第四・秋歌上・217番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

姿を見せずに声だけで存在を感じさせる、秋の野の描写。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、38頁(コマ32)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日