古典ライブラリー

古今和歌集 巻第四 秋歌上 201番

秋の野に

読人しらず(よみびとしらず)

秋の野に道に迷ってしまった。待つという名の松虫の声がする方に、宿を借りようか。

「秋の野に」の歌をもとにした情景。秋の野に道に迷ってしまった。待つという名の松虫の声がする方に、宿を借りようか。
「秋の野に」の歌をもとにした情景。秋の野に道に迷ってしまった。待つという名の松虫の声がする方に、宿を借りようか。
詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1秋あき秋あきあきののの野の野ののににに初句
  2. 2道みち道みちみちもまどひぬもまどひぬもまどいぬ二句
  3. 3松蟲まつむし松蟲まつむしまつむしののの三句
  4. 4こゑするかたにこゑするかたにこえするかたに四句
  5. 5やどやからましやどやからましやどやからまし結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

秋の野に道に迷ってしまった。待つという名の松虫の声がする方に、宿を借りようか。

意訳

秋の野で道に迷い、「待つ」と鳴く松虫の声の方へ行けば、誰かが待っていて宿を貸してくれるかもしれない、と想像する。

語釈・文法注

まどひぬ
迷った。
宿やからまし
宿を借りようか。「まし」はためらい。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第四・秋歌上・201番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「まつ」に「待つ」をかける。

解説

松虫の名を生かした機知の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、35頁(コマ31)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日