古典ライブラリー

古今和歌集 巻第四 秋歌上 202番

秋の野に

読人しらず(よみびとしらず)

秋の野に、人を待つという名の松虫の声がする。私を待っているのかと、さあ行って訪ねてみよう。

「秋の野に」の歌をもとにした情景。秋の野に、人を待つという名の松虫の声がする。私を待っているのかと、さあ行って訪ねてみよう。
「秋の野に」の歌をもとにした情景。秋の野に、人を待つという名の松虫の声がする。私を待っているのかと、さあ行って訪ねてみよう。
詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1秋あき秋あきあきののの野の野ののににに初句
  2. 2人ひと人ひとひとまつまつまつ蟲むし蟲むしむしののの二句
  3. 3聲こゑ聲こゑこえすなりすなりすなり三句
  4. 4われかとわれかとわれかと行ゆ行ゆゆきてきてきて四句
  5. 5いざとぶらはむいざとぶらはむいざとぶらわむ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

秋の野に、人を待つという名の松虫の声がする。私を待っているのかと、さあ行って訪ねてみよう。

意訳

「人待つ」と鳴く松虫の声を聞き、自分を待っているのではないかと訪ねてみよう、とおどけてみせる。

語釈・文法注

声すなり
声がするようだ。
われかと
私を待っているのかと。
とぶらはむ
訪ねよう。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第四・秋歌上・202番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「まつ」に「待つ」と「松虫」。

解説

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、36頁(コマ31)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日