古今和歌集 巻第四 秋歌上 188番
ひとりぬる
ひとり寝る寝床は草葉ではないけれど、秋が来た宵は、露にしっとり濡れたようであることだ。

現代語訳
ひとり寝る寝床は草葉ではないけれど、秋が来た宵は、露にしっとり濡れたようであることだ。
意訳
一人寝の床が、秋になると涙で露に濡れたようになる。草葉の露と涙を重ねた。
語釈・文法注
- 草葉
- 草の葉。露の置く所。
- つゆけかりけり
- 露っぽく湿っていた。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・188番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 見立て
- 涙を露に見立てる。
解説
秋の夜の独り寝のさびしさを詠む。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、33頁(コマ30)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日