古今和歌集 巻第四 秋歌上 176番
こひ戀ひて
恋い続けてようやく逢える夜は今夜。天の川に霧が一面に立ちこめて、夜が明けないでほしい。

現代語訳
恋い続けてようやく逢える夜は今夜。天の川に霧が一面に立ちこめて、夜が明けないでほしい。
意訳
一年待ってやっと会える七夕の夜。霧が立ちこめて、いつまでも夜が明けないでほしいと願う。
語釈・文法注
- 恋ひ恋ひて
- 恋い続けて。
- 立ちわたり
- 一面に立ちこめて。
- あけずもあらなむ
- 「なむ」は願望。明けないでほしい。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・176番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
解説
七夕の夜の短さを惜しむ歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、32頁(コマ29)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日