古今和歌集 巻第三 夏歌 150番
あしびきの
山ほととぎすよ、いつまでも長く、誰が自分より悲しいだろうかと、声をあげて鳴いてばかりいる。

現代語訳
山ほととぎすよ、いつまでも長く、誰が自分より悲しいだろうかと、声をあげて鳴いてばかりいる。
意訳
ほととぎすが長々と鳴き続けるのを、自分ほど悲しいものはないと泣いているのだと聞く。その声に自分の嘆きを重ねる。
語釈・文法注
- をりはへて
- 長く続けて。
- たれかまさると
- 誰が(悲しみで)まさるかと。
- 音をのみぞなく
- 声をあげて泣いてばかりいる。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第三・夏歌・150番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
解説
「音をなく」は声をあげて泣くことで、恋の歌に多い表現。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、27頁(コマ27)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日