古今和歌集 巻第三 夏歌 147番
郭公
ほととぎすよ、お前が鳴く里がたくさんあるので、やはり疎ましく思われる。愛しく思ってはいるけれど。

現代語訳
ほととぎすよ、お前が鳴く里がたくさんあるので、やはり疎ましく思われる。愛しく思ってはいるけれど。
意訳
ほととぎすがあちこちの里で鳴くのを、浮気な恋人になぞらえ、愛しながらも疎ましく思う。
語釈・文法注
- 汝が
- お前が。
- うとまれぬ
- 「れ」は自発。自然と疎ましく思われる。
- 思ふものから
- 思うけれども。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第三・夏歌・147番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 寓意
- ほととぎすを浮気な恋人に重ねる。
解説
『伊勢物語』第四十三段にもこの歌が見える。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、27頁(コマ27)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日