古典ライブラリー

古今和歌集 巻第一 春歌上 66番

さくら色に

紀有朋(きのありとも)

桜色に衣を深く染めて着よう。花が散ってしまった後の形見として。

散った後も花をしのべるよう、桜色の衣を身につける。衣の色を春の形見にする歌をもとにした情景。
散った後も花をしのべるよう、桜色の衣を身につける。衣の色を春の形見にする歌をもとにした情景。
詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
紀在友(紀有朋)
  1. 1さくらさくらさくら色いろ色いろいろににに初句
  2. 2衣ころも衣ころもころもはははふかくふかくふかく二句
  3. 3そめてきむそめてきむそめてきむ三句
  4. 4花はな花はなはなのちりなむのちりなむのちりなむ四句
  5. 5後のち後のちのちのかたみにのかたみにのかたみに結句

引用の仕方

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現代語訳

桜色に衣を深く染めて着よう。花が散ってしまった後の形見として。

意訳

花が散った後も桜をしのべるように、衣を桜色に濃く染めて着ようと言う。色を形見とする発想。

語釈・文法注

さくら色
桜の花のような薄紅色。
そめてきむ
染めて着よう。
ちりなむ
散ってしまうだろう。

和歌

作者
紀有朋(きのありとも) ?–880
紀友則の父。宮内少輔などを務めた。
出典
『古今和歌集』巻第一・春歌上・66番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

作者名は底本に「紀在友」とあるが、紀有朋(紀友則の父)のこととされる。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、12頁(コマ19)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日