古典ライブラリー

平家物語 巻第一

妓王が事

清盛に寵愛された白拍子の妓王は、推参した若い白拍子の仏御前を取りなしたために、かえって清盛の心を仏に移され、屋敷を追われる。翌春には仏を慰めよと呼び出されて辱めを受け、母・妹とともに嵯峨の山里で出家する。やがて栄華のむなしさを悟った仏御前も尼となって庵を訪れ、四人はともに念仏して往生を遂げる。

  1. 1太だい太だいだい政じやう政じやうじょう入にふ入にふにゅう道だう道だうどうはははかやうかやうかようににに、、、天てん天てんてん下か下かかををを掌たなごゝろ掌たなごゝろたなごころののの中うち中うちうちににに握にぎ握にぎにぎりりりたまひたまひたまいししし上うへ上うへうえははは、、、世よ世よよののの譏そし譏そしそしりりりをををももも憚はゞか憚はゞかはばからららずずず、、、人ひと人ひとひとののの嘲あざけ嘲あざけあざけりりりをををももも顧かへり顧かへりかえりみみみずずず、、、不ふ不ふふ思し思しし議ぎ議ぎぎののの事こと事ことことをををのみのみのみしししたまへたまへたまえりりり。。。
  2. 2たとへばたとへばたとえばそのそのその頃ころ頃ころころ、、、京きやう京きやうきょう中ぢゆう中ぢゆうじゅうににに聞きこ聞きこきこえええたるたるたる白しら白しらしら拍びやう拍びやうびょうののの上じやう上じやうじょう手ず手ずず、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、妓ぎ妓ぎぎ女によ女によにょとてとてとて、、、ありありあり。。。刀と刀とと自じ自じじととといふいふいう白しら白しらしら拍びやう拍びやうびょう子し子ししががが女むすめ女むすめむすめなりなりなり。。。
  3. 3しかるにしかるにしかるに姉あね姉あねあねののの妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうををを、、、入にふ入にふにゅう道だう道だうどう相しやう相しやうしょう國こく國こくこく寵ちよう寵ちようちょう愛あい愛あいあいししし給たま給たまたまひひいししし上うへ上うへうえははは、、、妹いもうと妹いもうといもうとののの妓ぎ妓ぎぎ女によ女によにょをををももも、、、世よ世よよののの人ひと人ひとひともてなすもてなすもてなす事こと事ことことならならならずずず。。。母はは母はははは刀と刀とと自じ自じじにににもももよきよきよき屋や屋やや造つく造つくつくつつっててて取と取ととらららせせせ、、、毎まい毎まいまい月つき月つきつきににに百ひやく百ひやくひゃっ石こく石こくこく百ひやつ百ひやつひゃっ貫くわん貫くわんかんををを送おく送おくおくららられれれたりたりたりけれけれければばば、、、家か家かか内ない内ないない富ふう富ふうふう貴き貴ききしししててて、、、樂たの樂たのたのしいしいしい事こと事ことことなのめなのめなのめならならならずずず。。。
  4. 4抑そもそも抑そもそもそもそも、、、わがわがわが朝てう朝てうちょうににに白しら白しらしら拍びやう拍びやうびょう子し子ししののの始はじ始はじはじまりまりまりけるけるける事こと事ことことははは、、、むかしむかしむかし鳥と鳥とと羽ば羽ばばののの院ゐん院ゐんいんののの御ぎよ御ぎよぎょ宇う宇ううににに、、、島しま島しましまののの千せん千せんせん歳ざい歳ざいざい、、、和わ和わわ歌か歌かかののの前まへ前まへまえ、、、かれらかれらかれら二ふた二ふたふた人り人りり舞ま舞ままひひい出いだ出いだいだしししたりたりたりけるけるけるなりなりなり。。。始はじ始はじはじめめめははは水すゐ水すゐすいににに立たて立たてたて烏え烏ええ帽ぼ帽ぼぼ子し子しし、、、白しろ白しろしろ鞘さや鞘さやさや巻まき巻まきまきをををさいさいさいててて舞ま舞ままひひいけれけれければばば男をとこ男をとこおとこ舞まひ舞まひまいとととぞぞぞ申まう申まうもうしししけるけるける。。。
  5. 5しかるしかるしかるををを中なか中なかなか頃ごろ頃ごろごろよりよりより烏え烏ええ帽ぼ帽ぼぼ子し子しし、、、刀かたな刀かたなかたなをををのけのけのけられられられててて、、、水すゐ水すゐすい干かん干かんかんばかりばかりばかり用もち用もちもちゐゐいたりたりたり。。。さてさてさてこそこそこそ白しら白しらしら拍びやう拍びやうびょう子し子ししとととははは名な名ななづけづけづけけれけれけれ。。。
  6. 6京きやう京きやうきょう中ぢゆう中ぢゆうじゅうののの白しら白しらしら拍びやう拍びやうびょう子し子ししどもどもども、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうががが幸さいは幸さいはさいわひひいのののめでたきめでたきめでたき樣やう樣やうようををを聞き聞きききききててて、、、羨うらや羨うらやうらやむむむ者もの者ものものもももありありあり、、、猜そね猜そねそねむむむ者もの者ものものもももありありあり。。。
  7. 7羨うらや羨うらやうらやむむむ者もの者ものものははは、、、「「「あなあなあなめでためでためでたののの妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんののの幸さいは幸さいはさいわひひいややや、、、同おな同おなおなじじじ遊あそび遊あそびあそび女め女めめとととならならならばばば、、、誰たれ誰たれたれももも皆みな皆みなみなあのあのあのやうやうようでででこそこそこそありありありたけれたけれたけれ。。。いかさまいかさまいかさまにににももも妓ぎ妓ぎぎととといふいふいう文も文もも字じ字じじををを名な名ななにににつきつきつきててて、、、かくかくかくはははめでたきめでたきめでたきやらやらやらんんん。。。いざいざいざやややわれらわれらわれらもももついついついててて見み見みみんんん。。。」」」とてとてとて、、、或あるい或あるいあるいははは妓ぎ妓ぎぎ一いち一いちいち、、、妓ぎ妓ぎぎ二に二ににとととつきつきつき、、、或あるい或あるいあるいははは妓ぎ妓ぎぎ福ふく福ふくふく、、、妓ぎ妓ぎぎ德とく德とくとくなどなどなどつくつくつく者もの者ものものもももありありありけりけりけり。。。
  8. 8猜そね猜そねそねむむむ者もの者ものものどもどもどもははは、、、「「「なんでふなんでふなんじょう名な名ななににによりよりより、、、文も文もも字じ字じじにににはははよるよるよるべきべきべき。。。幸さいは幸さいはさいわひひいはははたゞたゞただ前ぜん前ぜんぜん世ぜ世ぜぜののの生うま生うまうまれれれつきつきつきでででこそこそこそあんなれあんなれあんなれ。。。」」」とてとてとて、、、つかつかつかぬぬぬ者もの者ものものももも多おほ多おほおおかりかりかりけりけりけり。。。
  9. 9かくてかくてかくて三さん三さんさん年ねん年ねんねんととといふいふいうににに、、、又また又またまた白しら白しらしら拍びやう拍びやうびょう子し子ししののの上じやう上じやうじょう手ず手ずず一ひと一ひとひと人り人りり出い出いいででで來き來ききたりたりたり。。。加か加かか賀が賀ががののの國くに國くにくにののの者もの者ものものなりなりなり。。。名な名ななをををばばば佛ほとけ佛ほとけほとけとととぞぞぞ申まう申まうもうしししけるけるける。。。年とし年としとし十じふ十じふじゅう六ろく六ろくろくとととぞぞぞ聞きこ聞きこきこえええししし。。。京きやう京きやうきょう中ぢゆう中ぢゆうじゅうののの上じやう上じやうじょう下げ下げげこれこれこれををを見み見みみててて、、、昔むかし昔むかしむかしよりよりより多おほ多おほおおくくくののの白しら白しらしら拍びやう拍びやうびょう子し子ししははは見み見みみしししかかかどもどもども、、、斯か斯かかかるかるかる舞まひ舞まひまいののの上じやう上じやうじょう手ず手ずずははは未いま未いまいまだだだ見み見みみずずずとてとてとて、、、世よ世よよののの人ひと人ひとひともてなすもてなすもてなす事こと事ことことなのめなのめなのめならならならずずず。。。
  10. 10あるあるある時とき時ときとき、、、佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜん申まう申まうもうしししけるけるけるははは、、、「「「われわれわれ天てん天てんてん下か下かかにににもてもてもてあそばあそばあそばるゝるゝるるととといへいへいえどもどもども、、、當たう當たうとう時じ時じじめでたうめでたうめでとう榮さか榮さかさかえええさせさせさせ給たま給たまたまふふう、、、平へい平へいへい家け家けけ太だい太だいだい政じやう政じやうじょうののの入にふ入にふにゅう道だう道だうどう殿どの殿どのどのへへへ召め召めめささされれれぬぬぬ事こと事ことことこそこそこそ本ほ本ほほ意い意いいなけれなけれなけれ。。。遊あそ遊あそあそびびび者もの者ものもののののならひならひならい、、、何なに何なになにかかか苦くる苦くるくるしかるしかるしかるべきべきべき、、、推すゐ推すゐすいしししててて見み見みみんんん。。。」」」とてとてとて、、、あるあるある時とき時ときとき、、、西にし西にしにし八はち八はちはち條でう條でうじょうへへへぞぞぞ参さん参さんさんじじじたるたるたる。。。
  11. 11人ひと人ひとひと御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんににに参まゐ参まゐまいつつっててて、、、「「「當たう當たうとう時じ時じじ都みやこ都みやこみやこににに聞きこ聞きこきこえええ候さふらふ候さふらふそうろう佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんががが参まゐ参まゐまいりりりててて候さふらふ候さふらふそうろう。。。」」」ととと申まう申まうもうしししけれけれければばば、、、入にふ入にふにゅう道だう道だうどう相しやう相しやうしょう國こく國こくこく大おほ大おほおおきききににに怒いか怒いかいかつつっててて、、、「「「なんでふなんでふなんじょうさやうさやうさようののの遊あそ遊あそあそびびびものものものははは、、、人ひと人ひとひとののの召め召めめしししにににてててこそこそこそ参まゐ参まゐまいるるるものものものなれなれなれ。。。さうなうさうなうそうのう推すゐ推すゐすい参さん参さんさんするするするやうやうようやややあるあるある。。。そのそのその上うへ上うへうえ。。。神かみ神かみかみととともももいへいへいえ、、、佛ほとけ佛ほとけほとけととともももいへいへいえ、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうがががあらあらあらんんんずるずるずる所ところ所ところところへへへははは叶かな叶かなかなふふうまじきまじきまじきぞぞぞ。。。とう〳〵とう〳〵とうとうまかりまかりまかり出い出いいでででよよよ。。。」」」とととぞぞぞ宣のたま宣のたまのたまひひいけるけるける。。。
  12. 12佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんはははすげなうすげなうすげのういはいはいわれれれ奉たてまつ奉たてまつたてまつりりりててて、、、既すで既すですでににに出い出いいでででんんんとととしししけるけるけるををを、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう入にふ入にふにゅう道だう道だうどう殿どの殿どのどのににに申まう申まうもうしししけるけるけるははは、、、「「「遊あそ遊あそあそびびび者もの者ものものののの推すゐ推すゐすい参さん参さんさんははは、、、常つね常つねつねののの習なら習ならならひひいでででこそこそこそ候さふら候さふらそうらへへえ。。。そのそのその上うへ上うへうえ、、、年とし年としとしももも未いま未いまいまだだだをさなうをさなうおさのう候さふらふ候さふらふそうろうなるなるなるががが、、、たま〳〵たま〳〵たまたま思おも思おもおもひひい立た立たたちちちててて参まゐ参まゐまいつつっててて候さふらふ候さふらふそうろうををを、、、すげなうすげなうすげのう仰おほ仰おほおおせせせられられられててて返かへ返かへかえさささせせせ給たま給たまたまははわんんんこそこそこそ不ふ不ふふ便びん便びんびんなれなれなれ。。。いかばかりいかばかりいかばかり恥はづ恥はづはずかしうかしうかしゅう、、、かたはらかたはらかたわらいたくいたくいたくももも候さふらふ候さふらふそうろうらんらんらん。。。わがわがわが立た立たたてててししし道みち道みちみちなれなれなればばば、、、人ひと人ひとひとののの上うへ上うへうえとととももも覺おぼ覺おぼおぼえええずずず。。。たとひたとひたとい舞まひ舞まひまいををを御ご御ごご覽らん覽らんらんじじじ、、、歌うた歌うたうたをををこそこそこそきこしめさきこしめさきこしめさずずずともともとも、、、たゞたゞただ理り理りりををを枉ま枉ままげげげててて、、、召め召めめししし返かへ返かへかへしししててて、、、御ご御ごご對たい對たいたい面めん面めんめん許ばか許ばかばかりりり候さふら候さふらそうらひひいててて、、、返かへ返かへかえさささせせせ給たま給たまたまははわばばば、、、ありがたきありがたきありがたき御おん御おんおん情なさけ情なさけなさけでででこそこそこそ候さふら候さふらそうらははわんんんずれずれずれ。。。」」」ととと申まう申まうもうしししけれけれければばば、、、
  13. 13入にふ入にふにゅう道だう道だうどう相しやう相しやうしょう國こく國こくこく、、、「「「いでいでいでいでいでいでさらばさらばさらば、、、ががが餘あま餘あまあまりりりにににいふいふいう事こと事ことことなるなるなるににに、、、對たい對たいたい面めん面めんめんしししててて返かへ返かへかえさささんんん。。。」」」とてとてとて、、、御おん御おんおん使つかひ使つかひつかいををを立た立たたてててててて、、、召め召めめささされれれけりけりけり。。。佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんはははすげなうすげなうすげのういはいはいわれれれ奉たてまつ奉たてまつたてまつつつっててて、、、車くるま車くるまくるまににに乘の乘ののつつっててて既すで既すですでににに出い出いいでででんんんとととしししけるけるけるががが、、、召め召めめささされれれててて歸かへ歸かへかえりりり参まゐ参まゐまいりりりたりたりたり。。。
  14. 14入にふ入にふにゅう道だう道だうどうやがてやがてやがて出い出いいででであひあひあい、、、對たい對たいたい面めん面めんめんししし給たま給たまたまひひいててて、、、「「「いかにいかにいかに佛ほとけ佛ほとけほとけ、、、今日けふ今日けふきょうののの見げん見げんげん参ざん参ざんざんはははあるあるあるまじかりまじかりまじかりつれつれつれどもどもども、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうががが何なに何なになにととと思おも思おもおもふふうやらやらやらんんん、、、あまりあまりあまりににに申まう申まうもうしししすゝむるすゝむるすすむる間あひだ間あひだあいだ、、、かやうかやうかようににに見げん見げんげん参ざん参ざんざんはははしししつつつ。。。見げん見げんげん参ざん参ざんざんするするする上うへ上うへうえでででははは、、、いかでいかでいかでかかか聲こゑ聲こゑこえをををももも聞き聞ききかかかででであるあるあるべきべきべき。。。まづまづまず今いま今いまいま一ひと一ひとひとつつつ歌うた歌うたうたふふうべしべしべし。。。」」」ととと宣のたま宣のたまのたまへへえばばば、、、佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜん、、、「「「承うけたまは承うけたまはうけたまわりりり候さふらふ候さふらふそうろう。。。」」」とてとてとて、、、今いま今いまいま樣やう樣やうよう一ひと一ひとひとつつつぞぞぞ歌うた歌うたうとうううたるたるたる。。。
  15. 15君きみ君きみきみをををはじめはじめはじめててて見み見みみるるる時とき時ときときははは千ち千ちち代よ代よよももも經へ經へへぬぬぬべしべしべし姫ひめ姫ひめひめ小こ小ここ松まつ松まつまつ
  16. 16御お御おお前まへ前まへまえののの池いけ池いけいけののの龜かめ龜かめかめ岡をか岡をかおかににに鶴つる鶴つるつるこそこそこそ羣む羣むむれれれゐゐいててて遊あそ遊あそあそぶぶぶめれめれめれ
  17. 17ととと、、、押お押おおしししかへし〳〵かへし〳〵かえしおしかえし、、、三さん三さんさん返べん返べんべん歌うた歌うたうたひひいすましすましすましたりたりたりけれけれければばば、、、見けん見けんけん聞もん聞もんもんののの人ひと人ひとひと々びと々びとびと、、、皆みな皆みなみな耳じ耳じじ目ぼく目ぼくぼくををを驚おどろ驚おどろおどろかかかすすす。。。入にふ入にふにゅう道だう道だうどうもももおもしろきおもしろきおもしろき事こと事ことことににに思おも思おもおもひひい給たま給たまたまひひいててて、、、「「「さてさてさてわごぜわごぜわごぜははは、、、今いま今いまいま樣やう樣やうようははは上じやう上じやうじょう手ず手ずずにににてててありありありけるけるけるややや。。。このこのこの定ぢやう定ぢやうじょうでででははは舞ま舞ままひひいももも定さだ定さださだめめめてててよからよからよからんんん。。。一いち一いちいち番ばん番ばんばん見み見みみばやばやばや、、、鼓つゞみ鼓つゞみつづみ打うち打うちうち召め召めめせせせ。。。」」」とてとてとて、、、召め召めめささされれれけりけりけり。。。打う打ううたたたせせせててて一いち一いちいち番ばん番ばんばん舞ま舞まもうううたりたりたりけりけりけり。。。
  18. 18佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんははは髪かみ髪かみかみ姿すがた姿すがたすがたよりよりよりはじめはじめはじめててて、、、みめみめみめかたちかたちかたち世よ世よよにににすぐれすぐれすぐれ、、、聲こゑ聲こゑこえよくよくよく、、、節ふし節ふしふしももも上じやう上じやうじょう手ず手ずずなりなりなりけれけれければばば、、、なじかなじかなじかははは舞ま舞ままひひいははは損そん損そんそんずずずべきべきべき、、、心こころ心こころこころももも及およ及およおよばばばずずず舞ま舞ままひひいすましすましすましたりたりたりけれけれければばば、、、入にふ入にふにゅう道だう道だうどう相しやう相しやうしょう國こく國こくこく舞まひ舞まひまいにににめでめでめで給たま給たまたまひひいててて、、、佛ほとけ佛ほとけほとけににに心こころ心こころこころををを移うつ移うつうつささされれれけりけりけり。。。
  19. 19佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜん、、、「「「こここははは何なに何なになに事ごと事ごとごとにににててて候さふらふ候さふらふそうろうぞぞぞややや。。。もとよりもとよりもとより妾わらは妾わらはわらわははは推すゐ推すゐすい参さん参さんさんののの者もの者ものものにににててて、、、既すで既すですでににに出いだ出いだいだささされれれ参まゐ参まゐまいらららせせせしししををを、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんののの申まう申まうもうししし狀じやう狀じやうじょうににによつよつよってててこそこそこそ、、、召め召めめししし返かへ返かへかえささされれれてててももも候さふらふ候さふらふそうろうなれなれなれ。。。はや〳〵はや〳〵はやはや暇いとま暇いとまいとま賜たま賜たまたまはつはつわっててて、、、出いだ出いだいださささせせせおはしませおはしませおわしませ。。。」」」ととと申まう申まうもうしししけれけれければばば、、、入にふ入にふにゅう道だう道だうどう相しやう相しやうしょう國こく國こくこく、、、「「「すべてすべてすべてそのそのその儀ぎ儀ぎぎ叶かな叶かなかなふふうまじまじまじ。。。但ただ但ただただししし妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうがががあるあるあるににによつよつよっててて、、、さやうさやうさようににに憚はゞか憚はゞかはばかるるるかかか。。。そのそのその儀ぎ儀ぎぎならならならばばば妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうをををこそこそこそ出いだ出いだいださささめめめ。。。」」」ととと宣のたま宣のたまのたまへへえばばば、、、
  20. 20佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜん、、、「「「こここははは又また又またまた、、、いかでいかでいかでさるさるさる御おん御おんおん事こと事ことこと候さふらふ候さふらふそうろうべきべきべき。。。ともともともににに召め召めめししし置お置おおかかかれれれんんんだにだにだに、、、恥はづ恥はづはずかしうかしうかしゅう候さふらふ候さふらふそうろうべきべきべきににに、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんををを出いだ出いだいださささせせせ給たま給たまたまひひいててて、、、妾わらは妾わらはわらわををを一ひと一ひとひと人り人りり召め召めめししし置お置おおかかかれれれなななばばば、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんののの思おも思おもおもひひい給たま給たまたまははわんんん心こころ心こころこころののの中うち中うちうち、、、いかばかりいかばかりいかばかり恥はづ恥はづはずかしうかしうかしゅう、、、かたはらかたはらかたわらいたくいたくいたくももも候さふらふ候さふらふそうろうべきべきべき。。。おのづからおのづからおのずから後のち後のちのちまでまでまでももも忘わす忘わすわすれれれ給たま給たまたまははわぬぬぬ御おん御おんおん事こと事ことことならならならばばば、、、召め召めめささされれれててて又また又またまたははは参まゐ参まゐまいるるるともともとも、、、今日けふ今日けふきょうははは暇いとま暇いとまいとまををを賜たま賜たまたまはらはらわらんんん。。。」」」とととぞぞぞ申まう申まうもうしししけるけるける。。。入にふ入にふにゅう道だう道だうどう、、、「「「そのそのその儀ぎ儀ぎぎならならならばばば、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうとう〳〵とう〳〵とうとうまかりまかりまかり出い出いいでででよよよ。。。」」」ととと、、、御おん御おんおん使つかひ使つかひつかい、、、重かさ重かさかさねねねててて三さん三さんさん度ど度どどまでまでまでこそこそこそ立た立たたてててられられられけれけれけれ。。。
  21. 21妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうはははもとよりもとよりもとより思おも思おもおもひひい設まう設まうもうけけけたるたるたる道みち道みちみちなれなれなれどもどもども、、、さすがさすがさすが昨日きのふ昨日きのふきのう今日けふ今日けふきょうとととははは思おも思おもおもひひいもももよらよらよらずずず。。。入にふ入にふにゅう道だう道だうどう相しやう相しやうしょう國こく國こくこくいかにいかにいかにももも叶かな叶かなかなふふうまじきまじきまじき由よし由よしよし、、、頻しき頻しきしきりりりにににのたまふのたまふのたまう間あひだ間あひだあいだ、、、掃は掃ははききき拭のご拭のごのごひひい、、、塵ちり塵ちりちりひろはひろはひろわせせせ、、、出い出いいづづずべきべきべきにににこそこそこそ定さだ定さださだめめめけれけれけれ。。。
  22. 22一いち一いちいち樹じゆ樹じゆじゅののの陰かげ陰かげかげににに宿やど宿やどやどりりりあひあひあい、、、同おな同おなおなじじじ流なが流ながながれれれををを掬むす掬むすむすぶぶぶ、、、わかれわかれわかれははは悲かな悲かなかなしきしきしきならひならひならいぞぞぞかしかしかし。。。いはんやいはんやいわんやこれこれこれははは、、、三み三みみ年とせ年とせとせががが間あひだ間あひだあいだ住す住すすみみみ馴な馴ななれれれししし所ところ所ところところなれなれなればばば、、、名な名なな殘ごり殘ごりごりももも惜を惜をおしくしくしく、、、悲かな悲かなかなしくしくしくててて、、、かひかひかいなきなきなき涙なみだ涙なみだなみだぞぞぞすゝみすゝみすすみけるけるける。。。
  23. 23さてさてさてしもしもしもあるあるあるべきべきべき事こと事ことことならならならねねねばばば、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、今いま今いまいまはははかうかうこうとてとてとて出い出いいでででけるけるけるががが、、、なからなからなからんんん跡あと跡あとあとののの忘わす忘わすわすれれれがたみがたみがたみにににもももとととややや思おも思おもおもひひいけんけんけん、、、障しやう障しやうしょうににに泣な泣ななく〳〵く〳〵くなく、、、一いつ一いついっ首しゆ首しゆしゅののの歌うた歌うたうたをををぞぞぞ書か書かかきききつけつけつけけるけるける。。。
  24. 24萌も萌ももえええいづるいづるいずるももも枯か枯かかるゝるゝるるももも同おな同おなおなじじじ野の野ののべべべののの草くさ草くさくさいづれいづれいずれかかかにににあはあはあわででではははつつつべきべきべき
  25. 25さてさてさて車くるま車くるまくるまににに乘の乘ののつつっててて宿しゆく宿しゆくしゅく所しよ所しよしょへへへ歸かへ歸かへかえりりり、、、障しやう障しやうしょう子じ子じじののの内うち内うちうちににに倒たふ倒たふたおれれれ伏ふ伏ふふししし、、、たゞたゞただ泣な泣ななくくくよりよりより外ほか外ほかほかののの事こと事ことことぞぞぞなきなきなき。。。母はゝ母はゝははややや妹いもうと妹いもうといもうとこれこれこれををを見み見みみててて、、、いかにいかにいかにやややいかにいかにいかにととと問と問ととひひいけれけれけれどもどもども、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうとかうとかうとこうののの返へん返へんへん事じ事じじにににももも及およ及およおよばばばずずず、、、具ぐ具ぐぐしししたるたるたる女をんな女をんなおんなににに尋たづ尋たづたずねねねてててこそこそこそ、、、さるさるさる事こと事ことことありありありとととももも知し知ししつつってててけれけれけれ。。。
  26. 26さるさるさる程ほど程ほどほどににに毎まい毎まいまい月つき月つきつき送おく送おくおくららられれれけるけるける、、、百ひやく百ひやくひゃっ石こく石こくこく百ひやつ百ひやつひゃっ貫くわん貫くわんかんをををもももおしおしおし止と止ととめめめられられられててて、、、今いま今いまいまははは佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんのののゆかりゆかりゆかりののの者もの者ものものどもどもどもぞぞぞ、、、始はじ始はじはじめめめててて樂たの樂たのたのしみしみしみ榮さか榮さかさかえええけるけるける。。。
  27. 27京きやう京きやうきょう中ぢゆう中ぢゆうじゅうののの上じやう上じやうじょう下げ下げげ、、、このこのこの由よし由よしよしををを傳つた傳つたつたへへえ聞き聞ききいいいててて、、、「「「まことまことまことややや妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうこそこそこそ、、、西にし西にしにし八はち八はちはち條でう條でうじょう殿どの殿どのどのよりよりより暇いとま暇いとまいとま賜たま賜たまたまはつはつわっててて出いだ出いだいだささされれれたんたんたんなれなれなれ。。。いざいざいざややや見げん見げんげん参ざん参ざんざんしししててて遊あそ遊あそあそばばばんんん。。。」」」とてとてとて、、、或あるい或あるいあるいははは文ふみ文ふみふみををを遣つか遣つかつかはすはすわす者もの者ものものもももありありあり、、、或あるい或あるいあるいははは使し使しし者しや者しやしゃををを立た立たたつるつるつる人ひと人ひとひともももありありありけれけれけれどもどもども、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、今いま今いまいま更さら更さらさらまたまたまた人ひと人ひとひとににに對たい對たいたい面めん面めんめんしししててて、、、遊あそ遊あそあそびびび戲たはぶ戲たはぶたわぶるるるべきべきべきにににもももあらあらあらねねねばばばとてとてとて、、、文ふみ文ふみふみをををだにだにだに取と取ととりりり入い入いいるゝるゝるる事こと事ことこともももなくなくなく、、、ましてましてまして使し使しし者しや者しやしゃをををあひしらふあひしらふあいしらうまでまでまでもももなかりなかりなかりけりけりけり。。。妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうこれこれこれにににつけつけつけてててももも、、、いとゞいとゞいとど悲かな悲かなかなしくしくしくててて、、、かひかひかいなきなきなき涙なみだ涙なみだなみだぞぞぞこぼれこぼれこぼれけるけるける。。。
  28. 28かくてかくてかくて今こ今ここ年とし年としとしももも暮く暮くくれれれぬぬぬ、、、あくるあくるあくる春はる春はるはるにににもももなりなりなりしかしかしかばばば、、、入にふ入にふにゅう道だう道だうどう相しやう相しやうしょう國こく國こくこく、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうががが許もと許もともとへへへ使し使しし者しや者しやしゃををを立た立たたてててててて、、、「「「いかにいかにいかに妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、そのそのその後のち後のちのちははは何なに何なになに事ごと事ごとごとかかかあるあるある。。。佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんががが、、、あまりあまりあまりにににつれ〴〵げつれ〴〵げつれづれげににに見み見みみゆるゆるゆるににに、、、参まゐ参まゐまいつつっててて今いま今いまいま樣やう樣やうようをををももも歌うた歌うたうたひひい、、、舞まひ舞まひまいなどなどなどをををももも舞ま舞まもうううててて、、、佛ほとけ佛ほとけほとけなぐさめなぐさめなぐさめよよよ。。。」」」とととぞぞぞのたまひのたまひのたまいけるけるける。。。妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうとかうとかうとこうののの御おん御おんおん返へん返へんへん事じ事じじにににももも及およ及およおよばばばずずず、、、涙なみだ涙なみだなみだをををおさへおさへおさえててて伏ふ伏ふふしししにににけりけりけり。。。
  29. 29入にふ入にふにゅう道だう道だうどう重かさ重かさかさねねねててて、、、「「「何なに何なになにとてとてとて妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうははは、、、ともかうともかうともこうももも返へん返へんへん事じ事じじをををばばば申まう申まうもうさささぬぬぬぞぞぞ。。。参まゐ参まゐまいるるるまじきまじきまじきかかか、、、参まゐ参まゐまいるるるまじくまじくまじくばばば、、、そのそのそのやうやうようををを申まう申まうもうせせせ、、、淨じやう淨じやうじょう海かい海かいかいもももはからふはからふはからう旨むね旨むねむねありありあり。。。」」」とととぞぞぞのたまひのたまひのたまいけるけるける。。。
  30. 30母はゝ母はゝはは刀と刀とと自じ自じじこれこれこれををを聞き聞ききくくくににに悲かな悲かなかなしくしくしくててて、、、泣な泣ななく〳〵く〳〵くなく教けう教けうきょう訓くん訓くんくんしししけるけるけるははは、、、「「「何なに何なになにとてとてとて妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうははは、、、ともかうともかうともこうももも御おん御おんおん返へん返へんへん事じ事じじをををばばば申まう申まうもうさささででで、、、かやうかやうかようににに叱しか叱しかしかららられれれ参まゐ参まゐまいらららせせせんんんよりよりよりははは。。。」」」ととといへいへいえばばば、、、
  31. 31妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう涙なみだ涙なみだなみだをををおさへおさへおさえててて申まう申まうもうしししけるけるけるははは、、、「「「参まゐ参まゐまいらららんんんととと思おも思おもおもふふう道みち道みちみちならならならばばばこそこそこそ、、、やがてやがてやがて参まゐ参まゐまいるるるべしべしべしとととももも申まう申まうもうすすすべけれべけれべけれ、、、なか〳〵なか〳〵なかなか参まゐ参まゐまいらららざらざらざらんんんものものもの故ゆゑ故ゆゑゆえににに、、、何なに何なになにととと御おん御おんおん返へん返へんへん事じ事じじをををばばば申まう申まうもうすすすべしべしべしとととももも覺おぼ覺おぼおぼえええずずず、、、このこのこの度たび度たびたび召め召めめさささんんんににに参まゐ参まゐまいらららずずずばばば、、、はからふはからふはからう旨むね旨むねむねありありありととと仰おほ仰おほおおせせせらるゝらるゝらるるははは、、、定さだ定さださだめめめててて都みやこ都みやこみやこののの外ほか外ほかほかへへへ出いだ出いだいださささるゝるゝるるかかか、、、さらさらさらずずずばばば命いのち命いのちいのちををを召め召めめさささるゝるゝるるかかか、、、このこのこの二ふた二ふたふたつつつにににはははよもよもよも過す過すすぎぎぎじじじ。。。たとひたとひたとい都みやこ都みやこみやこををを出いだ出いだいださささるゝるゝるるともともとも、、、歎なげ歎なげなげくくくべきべきべき道みち道みちみちにににあらあらあらずずず。。。又また又またまた命いのち命いのちいのちををを召め召めめさささるゝるゝるるともともとも惜を惜をおしかるしかるしかるべきべきべきわがわがわが身み身みみかはかはかは。。。一ひと一ひとひと度たび度たびたび憂う憂ううききき者もの者ものものににに思おも思おもおもははわれれれ参まゐ参まゐまいらららせせせててて、、、二ふた二ふたふた度たび度たびたびおもておもておもてををを向むか向むかむかふふうべしべしべしとととももも覺おぼ覺おぼおぼえええずずず。。。」」」とてとてとて、、、
  32. 32なほなほなお御おん御おんおん返へん返へんへん事じ事じじにににももも及およ及およおよばばばざりざりざりしかしかしかばばば、、、母はゝ母はゝはは刀と刀とと自じ自じじ泣な泣ななく〳〵く〳〵くなく、、、又また又またまた教けう教けうきょう訓くん訓くんくんしししけるけるけるははは、、、「「「天あめ天あめあめががが下した下したしたににに住す住すすまままんんんにににははは、、、ともかうともかうともこうももも入にふ入にふにゅう道だう道だうどう殿どの殿どのどのののの仰おほ仰おほおおせせせをををばばば、、、背そむ背そむそむくくくまじきまじきまじき事こと事ことことにににてててあるあるあるぞぞぞ。。。そのそのその上うへ上うへうえわごぜわごぜわごぜははは、、、男をとこ男をとこおとこ女をんな女をんなおんなののの緣えん緣えんえん、、、宿すく宿すくすく世せ世せせ、、、今いま今いまいまにににはじめはじめはじめぬぬぬ事こと事ことことぞぞぞかしかしかし。。。千せん千せんせん年ねん年ねんねん萬まん萬まんまん年ねん年ねんねんとととははは契ちぎ契ちぎちぎれれれどもどもども、、、やがてやがてやがて別わか別わかわかるゝるゝるる中なか中なかなかもももありありあり。。。
  33. 33あからさまあからさまあからさまとととははは思おも思おもおもへへえどもどもども、、、ながらへながらへながらへはつるはつるはつることことこともももありありあり。。。世よ世よよににに定さだ定さださだめめめなきなきなきものものものははは、、、男をとこ男をとこおとこ女をんな女をんなおんなのののならひならひならいなりなりなり。。。況いは況いはいわんんんやややわごぜわごぜわごぜははは、、、このこのこの三み三みみ年とせ年とせとせががが間あひだ間あひだあいだ思おも思おもおもははわれれれ参まゐ参まゐまいらららせせせたれたれたればばば、、、ありありあり難がた難がたがたききき御おん御おんおん情なさけ情なさけなさけでででこそこそこそ候さふら候さふらそうらへへえ。。。このこのこの度たび度たびたび召め召めめさささんんんににに参まゐ参まゐまいらららねねねばばばとてとてとて、、、命いのち命いのちいのちををを召め召めめさささるゝるゝるるまでまでまではははよもよもよもあらあらあらじじじ、、、定さだ定さださだめめめててて都みやこ都みやこみやこののの外ほか外ほかほかへへへぞぞぞ出いだ出いだいだささされれれんんんずずずらんらんらん。。。
  34. 34たとひたとひたとい都みやこ都みやこみやこををを出いだ出いだいださささるゝるゝるるともともとも、、、わごぜわごぜわごぜたちたちたちははは年とし年としとし未いま未いまいまだだだ若わか若わかわかけれけれければばば、、、いかならいかならいかならんんん岩いは岩いはいわ木き木ききののの間はざま間はざまはざまにににてててももも、、、過すぐ過すぐすぐさささんんん事こと事ことことやすかるやすかるやすかるべしべしべし。。。わがわがわが身み身みみははは年とし年としとし老お老おおいいい齡よはひ齡よはひよわい衰おとろ衰おとろおとろへへえたれたれたればばば、、、ならならならはははぬぬぬ鄙ひな鄙ひなひなののの住すま住すますま居ひ居ひひををを、、、かねてかねてかねて思おも思おもおもふふうこそこそこそ悲かな悲かなかなしけれしけれしけれ。。。たゞたゞただわれわれわれををを都みやこ都みやこみやこののの中うち中うちうちにににててて住す住すすみみみはてはてはてさせさせさせよよよ。。。それそれそれぞぞぞ今こん今こんこん生じやう生じやうじょう、、、後ご後ごご生しやう生しやうしょうののの孝けう孝けうきょうにににてててあらあらあらんんんずるずるずるぞぞぞ。。。」」」ととといへいへいえばばば、、、
  35. 35妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、参まゐ参まゐまいらららじじじととと思おも思おもおもひひい定さだ定さださだめめめししし道みち道みちみちなれなれなれどもどもども、、、母はゝ母はゝははののの命めい命めいめいををを背そむ背そむそむかかかじじじとてとてとて、、、泣な泣ななく〳〵く〳〵くなくまたまたまた出い出いいでででたちたちたちけるけるける、、、心こころ心こころこころののの中うち中うちうちこそこそこそ無む無むむ慙ざん慙ざんざんなれなれなれ。。。
  36. 36妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうひとりひとりひとり参まゐ参まゐまいらららんんん事こと事ことことののの、、、あまりあまりあまりににに心こころ心こころこころ憂う憂ううしししとてとてとて、、、妹いもうと妹いもうといもうとののの妓ぎ妓ぎぎ女によ女によにょをををももも相あひ相あひあい具ぐ具ぐぐしししけりけりけり。。。そのそのその外ほか外ほかほか白しら白しらしら拍びやう拍びやうびょう子し子しし二ふた二ふたふた人り人りり、、、總そう總そうそうじじじててて四よ四よよ人にん人にんにん、、、一ひと一ひとひとつつつ車くるま車くるまくるまににに取と取ととりりり乘の乘ののつつっててて、、、西にし西にしにし八はち八はちはち條でう條でうじょう殿どの殿どのどのへへへぞぞぞ参さん参さんさんじじじたるたるたる。。。
  37. 37日ひ日ひひ頃ごろ頃ごろごろ召め召めめささされれれつるつるつる所ところ所ところところへへへははは入い入いいれれれられられられずずずしてしてして、、、遙はる遙はるはるかかかににに下さが下さがさがりりりたるたるたる所ところ所ところところににに、、、座ざ座ざざ敷しき敷しきしきしつらうしつらうしつろうてててぞぞぞ置お置おおかかかれれれけるけるける。。。妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、こここはははさればさればされば何なに何なになに事ごと事ごとごとぞぞぞややや。。。わがわがわが身み身みみににに過あやま過あやまあやまつつつ事こと事ことことはははなけれなけれなけれどもどもども、、、出いだ出いだいだささされれれ参まゐ参まゐまいらするらするらするだにだにだにあるあるあるににに、、、あまつさへあまつさへあまつさえ座ざ座ざざ敷しき敷しきしきをををだにだにだに下さ下ささげげげらるゝらるゝらるる事こと事ことことののの口くち口くちくち惜を惜をおしさしさしさよよよ。。。いかにいかにいかにせせせんんんととと思おも思おもおもふふうををを、、、人ひと人ひとひとににに知し知ししらららせせせじじじととと、、、おさふるおさふるおさうる袖そで袖そでそでのののひまひまひまよりよりよりももも、、、あまりあまりあまりててて涙なみだ涙なみだなみだぞぞぞこぼれこぼれこぼれけるけるける。。。
  38. 38佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんこれこれこれををを見み見みみててて、、、餘あま餘あまあまりりりにににあはれあはれあわれににに覺おぼ覺おぼおぼえええけれけれければばば、、、入にふ入にふにゅう道だう道だうどう殿どの殿どのどのににに申まう申まうもうしししけるけるけるははは、、、「「「あれあれあれはははいかにいかにいかに、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおうとととこそこそこそ見み見みみ参まゐ参まゐまいらららせせせ候さふら候さふらそうらへへえ。。。日ひ日ひひ頃ごろ頃ごろごろ召め召めめささされれれぬぬぬ所ところ所ところところにににてててももも候さふら候さふらそうらははわばばばこそこそこそ、、、これこれこれへへへ召め召めめささされれれ候さふら候さふらそうらへへえかしかしかし。。。さらさらさらずずずばばば妾わらは妾わらはわらわににに暇いとま暇いとまいとまをををたべたべたべ、、、出い出いいででで参まゐ参まゐまいらららせせせんんん。。。」」」ととと申まう申まうもうしししけれけれけれどもどもども、、、入にふ入にふにゅう道だう道だうどう、、、いかにいかにいかにももも叶かな叶かなかなふふうまじきまじきまじきとととのたまふのたまふのたまう間あひだ間あひだあいだ、、、力ちから力ちからちから及およ及およおよばばばででで出い出いいででで去さ去ささりりりけりけりけり。。。
  39. 39入にふ入にふにゅう道だう道だうどうやがてやがてやがて出い出いいででであひあひあい、、、對たい對たいたい面めん面めんめんししし給たま給たまたまひひいててて、、、「「「いかにいかにいかに妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、そのそのその後のち後のちのちははは何なに何なになに事ごと事ごとごとかかかあるあるある。。。佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんがががあまりあまりあまりにににつれ〴〵げつれ〴〵げつれづれげににに見み見みみゆるゆるゆるににに、、、今いま今いまいま樣やう樣やうようをををももも歌うた歌うたうたひひい、、、舞まひ舞まひまいなんどなんどなんどをををももも舞ま舞まもうううててて、、、佛ほとけ佛ほとけほとけ慰なぐさ慰なぐさなぐさめめめよよよ。。。」」」とととぞぞぞのたまひのたまひのたまいけるけるける。。。妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、参まゐ参まゐまいるるる程ほど程ほどほどでででははは、、、ともかくともかくともかくももも入にふ入にふにゅう道だう道だうどう殿どの殿どのどのののの仰おほ仰おほおおせせせをををばばば、、、背そむ背そむそむくくくまじきまじきまじきものものものをををととと思おも思おもおもひひい、、、流なが流ながながるゝるゝるる涙なみだ涙なみだなみだをををおさへおさへおさえつゝつゝつつ、、、今いま今いまいま樣やう樣やうよう一ひと一ひとひとつつつぞぞぞ歌うた歌うたうとうううたるたるたる。。。
  40. 40佛ほとけ佛ほとけほとけもももむかしむかしむかしははは凡ぼん凡ぼんぼん夫ぷ夫ぷぷなりなりなりわれらわれらわれらももも遂つひ遂つひついにににははは佛ほとけ佛ほとけほとけなりなりなり
  41. 41いづれいづれいずれももも佛ぶつ佛ぶつぶつ具ぐ具ぐぐせせせるるる身み身みみををを隔へだ隔へだへだつるつるつるのみのみのみこそこそこそ悲かな悲かなかなしけれしけれしけれ
  42. 42ととと、、、泣な泣ななく〳〵く〳〵くなく二に二にに返へん返へんへん歌うた歌うたうとうううたりたりたりけれけれければばば、、、そのそのその座ざ座ざざににになみなみなみゐゐい給たま給たまたまへへえるるる平へい平へいへい家け家けけ一いち一いちいち門もん門もんもんののの公く公くく卿ぎやう卿ぎやうぎょう、、、殿てん殿てんてん上じやう上じやうじょう人びと人びとびと、、、諸しよ諸しよしょ大だい大だいだい夫ぶ夫ぶぶ、、、侍さぶらひ侍さぶらひさぶらいににに至いた至いたいたるるるまでまでまで、、、皆みな皆みなみな感かん感かんかん涙るい涙るいるいをををぞぞぞ催もよほ催もよほもよおささされれれけるけるける。。。入にふ入にふにゅう道だう道だうどうもももげにげにげにもももととと思おも思おもおもひひい給たま給たまたまひひいててて、、、「「「時とき時ときときににに取と取ととつつってててははは神しん神しんしん妙べう妙べうびょうにににももも申まう申まうもうしししたりたりたり。。。さてさてさてははは舞まひ舞まひまいももも見み見みみたけれたけれたけれどもどもども、、、今日けふ今日けふきょうはははまぎるゝまぎるゝまぎるる事こと事ことこと出い出いいででで來き來ききたりたりたり。。。このこのこの後のち後のちのちははは召め召めめさささずずずともともとも、、、常つね常つねつねににに参まゐ参まゐまいりりりててて、、、今いま今いまいま樣やう樣やうようをををももも歌うた歌うたうたひひい、、、舞まひ舞まひまいなどなどなどをををももも舞ま舞まもうううててて、、、佛ほとけ佛ほとけほとけ慰なぐさ慰なぐさなぐさめめめよよよ。。。」」」とととぞぞぞ宣のたま宣のたまのたまひひいけるけるける。。。妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、とかうとかうとこうののの御おん御おんおん返へん返へんへん事じ事じじにににももも及およ及およおよばばばずずず、、、涙なみだ涙なみだなみだをををおさへおさへおさえててて出い出いいでででにににけりけりけり。。。
  43. 43妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、「「「参まゐ参まゐまいらららじじじととと思おも思おもおもひひい定さだ定さださだめめめししし道みち道みちみちなれなれなれどもどもども、、、母はゝ母はゝははののの命めい命めいめいににに背そむ背そむそむかかかじじじととと、、、つらきつらきつらき道みち道みちみちににに赴おもむ赴おもむおもむいいいててて、、、二ふた二ふたふた度たび度たびたび憂う憂ううききき恥はぢ恥はぢはじををを見み見みみつるつるつる事こと事ことことののの口くち口くちくち惜を惜をおしさしさしさよよよ。。。かくてかくてかくてこのこのこの世よ世よよにににあるあるあるならならならばばば、、、又また又またまたももも憂う憂ううききき目め目めめにににあはあはあわんんんずずずらんらんらん。。。今いま今いまいまはははたゞたゞただ身み身みみををを投な投ななげげげんんんととと思おも思おもおもふふうなりなりなり。。。」」」ととといへいへいえばばば、、、妹いもうと妹いもうといもうとののの妓ぎ妓ぎぎ女によ女によにょこれこれこれををを聞き聞ききいいいててて、、、「「「姉あね姉あねあね身み身みみををを投な投ななげげげばばば、、、われわれわれももも共とも共ともともににに身み身みみををを投な投ななげげげんんん。。。」」」ととといふいふいう。。。
  44. 44母はゝ母はゝはは刀と刀とと自じ自じじこれこれこれををを聞き聞ききくくくににに悲かな悲かなかなしくしくしくててて、、、泣な泣ななく〳〵く〳〵くなく、、、又また又またまた重かさ重かさかさねねねててて教けう教けうきょう訓くん訓くんくんしししけるけるけるははは、、、「「「さやうさやうさようののの事こと事ことことあるあるあるべしべしべしとととももも知し知ししらららずずずしてしてして、、、教けう教けうきょう訓くん訓くんくんしししててて参まゐ参まゐまいらららせせせつるつるつる事こと事ことことのののうらめしさうらめしさうらめしさよよよ。。。まことまことまことにににわごぜわごぜわごぜののの怨うら怨うらうらむるむるむるももも理ことわり理ことわりことわりなりなりなり。。。但ただ但ただただしししわごぜわごぜわごぜががが身み身みみををを投な投ななげげげばばば、、、妹いもうと妹いもうといもうとののの妓ぎ妓ぎぎ女によ女によにょももも共とも共ともともににに身み身みみををを投な投ななげげげんんんととといふいふいう。。。若わか若わかわかききき女むすめ女むすめむすめどもどもどもををを先さき先さきさき立だ立だだてててててて、、、年とし年としとし老お老おおいいい齡よはひ齡よはひよわい衰おとろ衰おとろおとろへへえたるたるたる母はゝ母はゝはは、、、命いのち命いのちいのち生い生いいきききててて何なに何なになににににかかかはははせせせんんんなれなれなればばば、、、われわれわれももも共とも共ともともににに身み身みみををを投な投ななげげげんんんずるずるずるなりなりなり。。。未いま未いまいまだだだ死し死しし期ご期ごごももも來きた來きたきたらららぬぬぬ母はゝ母はゝははににに、、、身み身みみををを投な投ななげげげさせさせさせんんんずるずるずることことことははは、、、五ご五ごご逆ぎやく逆ぎやくぎやくにににてててやややあらあらあらんんんずずずらんらんらん。。。このこのこの世よ世よよ許ばか許ばかばかりりりののの宿やどり宿やどりやどりなれなれなればばば、、、恥は恥ははぢぢじててても〳〵も〳〵もはじても何なに何なになにならならならずずず。。。たゞたゞただ永なが永ながながききき世よ世よよののの闇やみ闇やみやみこそこそこそ心こころ心こころこころうけれうけれうけれ。。。今こん今こんこん生じやう生じやうじょうでででものものものををを思おも思おもおもははわするするするだにだにだにあるあるあるににに、、、後ご後ごご生しやう生しやうしょうでででさへさへさへ惡あく惡あくあく道だう道だうどうへへへ赴おもむ赴おもむおもむかかかんんんずるずるずることことことののの悲かな悲かなかなしさしさしさよよよ。。。」」」ととと、、、
  45. 45さめ〴〵さめ〴〵さめざめとととかきかきかきくどきくどきくどきけれけれければばば、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう涙なみだ涙なみだなみだをををはら〳〵はら〳〵はらはらととと流なが流ながながいいいててて、、、「「「げにげにげにもももさやうさやうさようににに候さふら候さふらそうらははわばばば、、、五ご五ごご逆ぎやく逆ぎやくぎやく罪ざい罪ざいざい疑うたが疑うたがうたがひひいなしなしなし。。。一いつ一いついっ旦たん旦たんたんうきうきうき恥はぢ恥はぢはじををを見み見みみつるつるつることことことののの口くち口くちくち惜を惜をおしさしさしさにににこそこそこそ、、、身み身みみををを投な投ななげげげんんんとととははは申まう申まうもうしししたれたれたれ。。。さささ候さふら候さふらそうらははわばばば自じ自じじ害がい害がいがいをををばばば思おも思おもおもひひい止とゞ止とゞとどまりまりまり候さふら候さふらそうらひひいぬぬぬ。。。かくてかくてかくて都みやこ都みやこみやこにににあるあるあるならならならばばば、、、又また又またまたももも憂う憂ううききき目め目めめををを見み見みみんんんずずずらんらんらん、、、今いま今いまいまはははたゞたゞただ都みやこ都みやこみやこののの外ほか外ほかほかへへへ出い出いいでででんんん。。。」」」とてとてとて、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう二に二にに十じふ十じふじゅう一いち一いちいちにににててて尼あま尼あまあまににになりなりなり、、、嵯さ嵯ささ峨が峨ががののの奥おく奥おくおくなるなるなる山やま山やまやま里ざと里ざとざとににに柴しば柴しばしばののの庵いほり庵いほりいおりをををひきひきひき結むす結むすむすびびび、、、念ねん念ねんねん佛ぶつ佛ぶつぶつしししてててぞぞぞゐゐいたりたりたりけるけるける。。。
  46. 46妹いもうと妹いもうといもうとののの妓ぎ妓ぎぎ女によ女によにょこれこれこれををを聞き聞ききいいいててて、、、「「「姉あね姉あねあね身み身みみををを投な投ななげげげばばば、、、われわれわれももも共とも共ともともににに身み身みみををを投な投ななげげげんんんとととこそこそこそ契ちぎ契ちぎちぎりりりしかしかしか。。。ましてましてましてさやうさやうさようににに世よ世よよををを厭いと厭いといとははわんんんににに、、、誰たれ誰たれたれかかか劣おと劣おとおとるるるべきべきべき。。。」」」とてとてとて、、、十じふ十じふじゅう九く九くくにににてててやうやうようをををかへかへかへ、、、姉あね姉あねあねととと一ひと一ひとひと所ところ所ところところににに籠こも籠こもこもりりりゐゐいててて、、、ひとへひとへひとえににに後ご後ごご世せ世せせをををぞぞぞ願ねが願ねがねがひひいけるけるける。。。
  47. 47母はゝ母はゝはは刀と刀とと自じ自じじこれこれこれををを聞き聞ききいいいててて、、、「「「若わか若わかわかききき女むすめ女むすめむすめどもどもどもだにだにだに、、、樣さま樣さまさまをををかふるかふるかうる世よ世よよののの中なか中なかなかににに、、、年とし年としとし老お老おおいいい齡よはひ齡よはひよわい衰おとろ衰おとろおとろへへえたるたるたる母はゝ母はゝはは、、、白しら白しらしら髪が髪ががをををつけつけつけてててももも何なに何なになににににかかかはははせせせんんん。。。」」」とてとてとて、、、四し四しし十じふ十じふじゅう五ご五ごごにににててて髪かみ髪かみかみををを剃そ剃そそりりり、、、二ふた二ふたふた人り人りりののの女むすめ女むすめむすめもろとももろとももろともににに、、、一いつ一いついっ向かう向かうこう專せん專せんせん修じゆ修じゆじゅににに念ねん念ねんねん佛ぶつ佛ぶつぶつしししててて、、、後ご後ごご世せ世せせををを願ねが願ねがねがふふうぞぞぞあはれあはれあわれなるなるなる。。。
  48. 48かくてかくてかくて春はる春はるはる過す過すすぎぎぎ夏なつ夏なつなつたけたけたけぬぬぬ。。。秋あき秋あきあきのののはつはつはつ風かぜ風かぜかぜ吹ふ吹ふふきききぬれぬれぬればばば、、、星ほし星ほしほしののの空そら空そらそらををを眺なが眺ながながめめめつゝつゝつつ、、、あまあまあまのののとととわたるわたるわたる梶かぢ梶かぢかじののの葉は葉ははににに、、、思おも思おもおもふふう事こと事ことこと書か書かかくくく頃ころ頃ころころなれなれなれややや、、、夕ゆふ夕ゆふゆう日ひ日ひひのののかげかげかげののの西にし西にしにしののの山やま山やまやまののの端は端ははにににかくるゝかくるゝかくるるををを見み見みみてててももも、、、日ひ日ひひののの入い入いいりりり給たま給たまたまふふう所ところ所ところところははは、、、西さい西さいさい方はう方はうほう淨じやう淨じやうじょう土ど土どどにににてててこそこそこそあんなれあんなれあんなれ。。。いつかいつかいつかわれらわれらわれらももも、、、かしこかしこかしこににに生うま生うまうまれれれててて、、、ものものものももも思おも思おもおもははわででで過すぐ過すぐすぐさささんんんずずずらんらんらんととと、、、過す過すすぎぎぎにににししし方かた方かたかたのののうきうきうき事こと事ことことどもどもども思おも思おもおもひひいつゞけつゞけつづけててて、、、たゞたゞただ盡つ盡つつきききせせせぬぬぬのののははは涙なみだ涙なみだなみだなりなりなり。。。
  49. 49たそがれたそがれたそがれ時どき時どきどきももも過す過すすぎぎぎぬれぬれぬればばば、、、竹たけ竹たけたけののの編あみ編あみあみ戸ど戸どどををを閉と閉ととぢぢじ塞ふさ塞ふさふさぎぎぎ、、、燈ともしび燈ともしびともしびかすかかすかかすかにににかきかきかきたてたてたてててて、、、親おや親おやおや子こ子ここ三さん三さんさん人にん人にんにんもろとももろとももろともににに念ねん念ねんねん佛ぶつ佛ぶつぶつしししてててゐゐいたるたるたるところところところににに、、、竹たけ竹たけたけののの編あみ編あみあみ戸ど戸どどををを、、、ほと〳〵ほと〳〵ほとほとととと打うち打うちうち叩たゝ叩たゝたたくくくものものもの出い出いいででできききたりたりたり。。。
  50. 50そのそのその時とき時ときとき尼あま尼あまあまどもどもども膽きも膽きもきもををを消け消けけししし、、、「「「あはれあはれあわれこれこれこれははは、、、いひがひいひがひいいがいなきなきなきわれらわれらわれらががが念ねん念ねんねん佛ぶつ佛ぶつぶつしししてててゐゐいたるたるたるををを妨さまた妨さまたさまたげげげんんんとてとてとて、、、ののの來き來ききたるたるたるにににてててぞぞぞあらあらあらんんん。。。晝ひる晝ひるひるだにだにだにももも人ひと人ひとひとももも訪と訪ととひひい來こ來ここぬぬぬ山やま山やまやま里ざと里ざとざとののの、、、柴しば柴しばしばののの庵いほり庵いほりいおりののの内うち内うちうちなれなれなればばば、、、夜よ夜よよ更ふ更ふふけけけててて誰たれ誰たれたれかかかははは尋たづ尋たづたずぬぬぬべきべきべき。。。わづかわづかわずかににに竹たけ竹たけたけののの編あみ編あみあみ戸ど戸どどなれなれなればばば、、、あけあけあけずずずともともとも押お押おおししし破やぶ破やぶやぶらららんんんことことこと安やす安やすやすかるかるかるべしべしべし。。。今いま今いまいまははは唯ただ唯ただただ、、、なか〳〵なか〳〵なかなかあけあけあけててて入い入いいれれれんんんととと思おも思おもおもふふうなりなりなり。。。それそれそれににに情なさけ情なさけなさけをををかけかけかけずずずしてしてして、、、命いのち命いのちいのちををを失うしな失うしなうしなふふうものものものならならならばばば、、、年とし年としとし頃ごろ頃ごろごろ賴たの賴たのたのみみみ奉たてまつ奉たてまつたてまつつるつるつる彌み彌みみ陀だ陀だだののの本ほん本ほんほん願ぐわん願ぐわんがんををを強つよ強つよつよくくく信しん信しんしんじじじててて、、、ひまひまひまなくなくなく名みやう名みやうみょう號がう號がうごうををを唱とな唱となとなへへえ奉たてまつ奉たてまつたてまつるるるべしべしべし。。。聲こゑ聲こゑこえををを尋たづ尋たづたずねねねててて向むか向むかむかひひい給たま給たまたまふふうなるなるなる聖しやう聖しやうしょう衆じゆ衆じゆじゅののの來らい來らいらいにににてててましましましませませませばばば、、、などなどなどかかか引いん引いんいん接ぜふ接ぜふじょうなかるなかるなかるべきべきべき。。。相あひ相あひあい構かま構かまかまへへえててて念ねん念ねんねん佛ぶつ佛ぶつぶつ怠おこた怠おこたおこたりりり給たま給たまたまふふうななな。。。」」」ととと、、、
  51. 51互たがひ互たがひたがいににに心こころ心こころこころををを戒いまし戒いましいましめめめててて、、、手て手ててににに手て手ててをををとりとりとり組く組くくみみみ、、、竹たけ竹たけたけののの編あみ編あみあみ戸ど戸どどををを開あ開ああけけけたれたれたればばば、、、魔厭まえん魔厭まえんまえんにににてててはははなかりなかりなかりけりけりけり。。。佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんぞぞぞ出い出いいででで來き來ききたるたるたる。。。
  52. 52妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、「「「あれあれあれはははいかにいかにいかに、、、佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜんととと見み見みみ参まゐ参まゐまいらするらするらするははは、、、夢ゆめ夢ゆめゆめかかかやうやうようつゝつゝつつかかか。。。」」」ととといひいひいいけれけれければばば、、、佛ほとけ佛ほとけほとけ御ご御ごご前ぜん前ぜんぜん涙なみだ涙なみだなみだをををおさへおさへおさえててて、、、「「「かやうかやうかようののの事こと事ことこと申まう申まうもうせせせばばば、、、すべてすべてすべてことことこと新あた新あたあたらしうらしうらしゅうははは候さふら候さふらそうらへへえどもどもども、、、申まう申まうもうさささずずずばばばまたまたまた、、、思おも思おもおもひひい知し知ししらららぬぬぬ身み身みみととともももなりなりなりぬぬぬべけれべけれべければばば、、、始はじ始はじはじめめめよりよりよりしてしてしてこま〴〵こま〴〵こまごまととと、、、ありのまゝありのまゝありのままににに申まう申まうもうすすすなりなりなり。。。
  53. 53もとよりもとよりもとより妾わらは妾わらはわらわははは推すゐ推すゐすい参さん参さんさんののの者もの者ものものにににててて、、、既すで既すですでににに出いだ出いだいだささされれれ参まゐ参まゐまいらららせせせしししををを、、、わごぜわごぜわごぜののの申まう申まうもうししし狀じやう狀じやうじょうににによつよつよってててこそこそこそ、、、召め召めめししし返かへ返かへかえささされれれてててももも候さふらふ候さふらふそうろうににに、、、女をんな女をんなおんなののの身み身みみのののいひがひいひがひいいがいなきなきなきことことこと、、、わがわがわが身み身みみををを心こころ心こころこころににに任まか任まかまかせせせずずずしてしてして、、、わごぜわごぜわごぜををを出いだ出いだいださささせせせまゐらせまゐらせまいらせててて、、、妾わらは妾わらはわらわがががおしおしおし止と止ととめめめられられられぬぬぬことことこと、、、今いま今いまいまににに恥はづ恥はづはずかしうかしうかしゅう、、、かたはらかたはらかたわらいたくいたくいたくこそこそこそ候さふら候さふらそうらへへえ。。。わごぜわごぜわごぜののの出い出いいでででられられられ給たま給たまたまひひいしししををを見み見みみしししにににつけつけつけてててももも、、、いつかいつかいつかまたまたまたわがわがわが身み身みみののの上うへ上うへうえならならならんんんととと思おも思おもおもひひいゐゐいたれたれたればばば、、、うれしうれしうれしとととははは更さら更さらさらにににおもはおもはおもわずずず。。。障しやう障しやうしょう子じ子じじににに又また又またまた、、、『『『いづれいづれいずれかかか秋あき秋あきあきにににあはあはあわででではははつつつべきべきべき。。。』』』ととと書か書かかききき置お置おおききき給たま給たまたまひひいししし筆ふで筆ふでふでののの跡あと跡あとあと、、、げにげにげにもももととと思おも思おもおもひひい候さふら候さふらそうらひひいしししぞぞぞややや。。。いつぞやいつぞやいつぞやまたまたまた、、、わごぜわごぜわごぜののの召め召めめささされれれ参まゐ参まゐまいらららせせせててて、、、今いま今いまいま樣やう樣やうようををを歌うた歌うたうたひひい給たま給たまたまひひいしししにににももも、、、思おも思おもおもひひい知し知ししららられれれてててこそこそこそ候さふら候さふらそうらへへえ。。。
  54. 54そのそのその後のち後のちのちははは在ざい在ざいざい所しよ所しよしょをををいづくいづくいずくとととももも知し知ししらららざりざりざりしししににに、、、このこのこの程ほど程ほどほど聞き聞ききけけけばばば、、、かやうかやうかようににに樣さま樣さまさまをををかへかへかへ、、、一ひと一ひとひとつつつ所ところ所ところところににに念ねん念ねんねん佛ぶつ佛ぶつぶつしししててておはしおはしおわしつるつるつるよしよしよし、、、あまりあまりあまりににに羨うらや羨うらやうらやましくましくましくててて、、、常つね常つねつねははは暇いとま暇いとまいとまををを申まう申まうもうししししかしかしかどもどもども、、、入にふ入にふにゅう道だう道だうどう殿どの殿どのどの更さら更さらさらににに御おん御おんおん用もち用もちもちゐゐいましましましまさまさまさずずず。。。
  55. 55つく〴〵つく〴〵つくづくものものものををを案あん案あんあんずるずるずるににに、、、娑しや娑しやしゃ婆ば婆ばばののの榮えい榮えいえい華ぐわ華ぐわがははは夢ゆめ夢ゆめゆめののの夢ゆめ夢ゆめゆめ、、、樂たの樂たのたのしみしみしみ榮さか榮さかさかえええてててなになになにかかかせせせんんん。。。人にん人にんにん身じん身じんじんははは受う受ううけけけがたくがたくがたく、、、佛ぶつ佛ぶつぶつ教けう教けうきょうにににはははあひあひあいがたしがたしがたし。。。このこのこのたびたびたびににに沈しづ沈しづしずみみみなななばばば、、、他た他たた生しやう生しやうしょう廣くわう廣くわうこうをををばばば隔へだ隔へだへだつつつともともとも、、、浮うか浮うかうかびびび上あが上あがあがらららんんん事こと事ことことかたかるかたかるかたかるべしべしべし。。。老らう老らうろう少せう少せうしょう不ふ不ふふ定ぢやう定ぢやうじょうのののさかひさかひさかいなれなれなればばば、、、年とし年としとしののの若わか若わかわかきききををを賴たの賴たのたのむむむべきべきべきにににあらあらあらずずず。。。出い出いいづるづるずる息いき息いきいき入い入いいるるるをををももも待ま待ままつつつべからべからべからずずず。。。かげろふかげろふかげろう稻いな稻いないな妻づま妻づまづまよりもよりもよりも、、、猶なほ猶なほなおはかなしはかなしはかなし。。。一いつ一いついっ旦たん旦たんたんののの榮えい榮えいえい華ぐわ華ぐわがににに誇ほこ誇ほこほこつつっててて、、、後ご後ごご世せ世せせををを知し知ししらららざらざらざらんんん事こと事ことことののの悲かな悲かなかなしさしさしさににに、、、けさけさけさまぎれまぎれまぎれ出い出いいでででててて、、、かくかくかくなりなりなりてててこそこそこそ参まゐ参まゐまいりりりたれたれたれ。。。」」」とてとてとて、、、
  56. 56被かづ被かづかずいいいたるたるたる衣きぬ衣きぬきぬをををうちうちうちのけのけのけたるたるたるををを見み見みみれれればばば、、、尼あま尼あまあまににになりなりなりてててぞぞぞ出い出いいででで來き來ききたるたるたる。。。
  57. 57「「「かやうかやうかようににに樣さま樣さまさまをををかへかへかへててて参まゐ参まゐまいりりりたるたるたる上うへ上うへうえははは、、、日ひ日ひひ頃ごろ頃ごろごろのののとがとがとがをををばばば許ゆる許ゆるゆるししし給たま給たまたまへへえ。。。許ゆる許ゆるゆるさささんんんとととだにだにだにのたまはのたまはのたまわばばば、、、もろとももろとももろともににに念ねん念ねんねん佛ぶつ佛ぶつぶつしししててて、、、一ひと一ひとひとつつつ蓮はちす蓮はちすはちすののの身み身みみとととならならならんんん。。。それそれそれにににももも猶なほ猶なほなお心こころ心こころこころゆかゆかゆかずずずばばば、、、これこれこれよりよりよりいづちいづちいずちへへへももも迷まよ迷まよまよひひいゆきゆきゆき、、、いかならいかならいかならんんん苔こけ苔こけこけのののむしろむしろむしろ、、、松まつ松まつまつががが根ね根ねねにににももも仆たふ仆たふたおれれれ伏ふ伏ふふししし、、、命いのち命いのちいのちのののあらあらあらんんんかぎりかぎりかぎりははは念ねん念ねんねん佛ぶつ佛ぶつぶつしししててて、、、往わう往わうおう生じやう生じやうじょうののの素そ素そそ懷くわい懷くわいかいををを遂と遂ととげげげんんんととと思おも思おもおもふふうなりなりなり。。。」」」とてとてとて、、、袖そで袖そでそでををを顏かほ顏かほかおにににおしおしおしあてあてあてててて、、、さめ〴〵さめ〴〵さめざめとととかきかきかきくどきくどきくどきけれけれければばば、、、
  58. 58妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう涙なみだ涙なみだなみだをををおさへおさへおさえててて、、、「「「わごぜわごぜわごぜのののそれそれそれ程ほど程ほどほどまでまでまで思おも思おもおもひひい給たま給たまたまははわんんんとととははは夢ゆめ夢ゆめゆめにににももも知し知ししらららずずず、、、うきうきうき世よ世よよののの中なか中なかなかのののさがさがさがなれなれなればばば、、、身み身みみのののうきうきうきとととこそこそこそ思おも思おもおもひひいしししににに、、、ともともともすれすれすればばばわごぜわごぜわごぜののの事こと事ことことのみのみのみ怨うら怨うらうらめしくめしくめしくててて、、、今こん今こんこん生じやう生じやうじょうももも後ご後ごご生しやう生しやうしょうももも、、、なまじひなまじひなまじいにににししし損そん損そんそんじじじたるたるたる心ここ心ここここちちちにににてててありありありつるつるつるににに、、、かやうかやうかようににに樣さま樣さまさまをををかへかへかへててておはしおはしおわしつるつるつる上うへ上うへうえははは、、、日ひ日ひひ頃ごろ頃ごろごろのののとがとがとがははは、、、露つゆ露つゆつゆ塵ちり塵ちりちりほどほどほどももも殘のこ殘のこのこらららずずず、、、今いま今いまいまははは往わう往わうおう生じやう生じやうじょう疑うたが疑うたがうたがひひいなしなしなし。。。
  59. 59このこのこの度たび度たびたび素そ素そそ懷くわい懷くわいかいををを遂と遂ととげげげんんんこそこそこそ、、、何なに何なになによりよりよりももも又また又またまた嬉うれ嬉うれうれしけれしけれしけれ。。。妾わらは妾わらはわらわががが尼あま尼あまあまににになりなりなりしししをををだにだにだに、、、世よ世よよにににありありあり難がた難がたがたききき事こと事ことことのののやうやうようににに、、、人ひと人ひとひともももいひいひいい、、、わがわがわが身み身みみももも思おも思おもおもひひい候さふら候さふらそうらひひいしししぞぞぞややや。。。それそれそれははは世よ世よよををを恨うら恨うらうらみみみ、、、身み身みみををを歎なげ歎なげなげいいいたれたれたればばば、、、樣さま樣さまさまをををかふるかふるかうるももも理ことわり理ことわりことわりなりなりなり。。。わごぜわごぜわごぜははは怨うら怨うらうらみみみもももなくなくなく歎なげ歎なげなげきききもももなしなしなし。。。今こ今ここ年とし年としとしははは僅わづ僅わづわずかかか十じふ十じふじゅう七しち七しちしちにににこそこそこそなりなりなりししし人ひと人ひとひとののの、、、それそれそれ程ほど程ほどほどまでまでまで穢ゑ穢ゑえ土ど土どどををを厭いと厭いといとひひい、、、淨じやう淨じやうじょう土ど土どどををを願ねが願ねがねがははわんんんととと、、、深ふか深ふかふかくくく思おも思おもおもひひい入い入いいりりり給たま給たまたまふふうこそこそこそ、、、まことまことまことののの大だい大だいだい道だう道だうどう心しん心しんしんとととははは覺おぼ覺おぼおぼえええ候さふら候さふらそうらひひいしかしかしか。。。嬉うれ嬉うれうれしかりしかりしかりけるけるける善ぜん善ぜんぜん知ぢ知ぢじかなかなかな。。。いざいざいざもろとももろとももろともににに願ねが願ねがねがははわんんん。。。」」」とてとてとて、、、
  60. 60四よ四よよ人にん人にんにん一ひと一ひとひと所ところ所ところところににに籠こも籠こもこもりりりゐゐいててて、、、朝あさ朝あさあさ夕ゆふ夕ゆふゆう佛ぶつ佛ぶつぶつ前ぜん前ぜんぜんににに向むか向むかむかひひい花はな花はなはな香かう香かうこうををを供そな供そなそなへへえててて、、、他た他たた念ねん念ねんねんなくなくなく願ねが願ねがねがひひいけるけるけるががが、、、遲ち遲ちち速そく速そくそくこそこそこそありありありけれけれけれ、、、皆みな皆みなみな往わう往わうおう生じやう生じやうじょうののの素そ素そそ懷くわい懷くわいかいををを遂と遂ととげげげけるけるけるとととぞぞぞ聞きこ聞きこきこえええししし。。。
  61. 61さればさればさればかのかのかの後ご後ごご白しら白しらしら河かは河かはかわののの法ほふ法ほふほう皇わう皇わうおうののの、、、長ちやう長ちやうちょう講かう講かうこうののの過くわ過くわか去こ去ここ帳ちやう帳ちやうちょうにににももも、、、妓ぎ妓ぎぎ王わう王わうおう、、、妓ぎ妓ぎぎ女によ女によにょ、、、佛ほとけ佛ほとけほとけ、、、刀と刀とと自じ自じじ等ら等ららががが尊そん尊そんそん靈りやう靈りやうりょうととと、、、四よ四よよ人にん人にんにん一ひと一ひとひと所ところ所ところところににに入い入いいれれれられられられたりたりたり。。。ありがたかりありがたかりありがたかりししし事こと事ことことどもどもどもなりなりなり。。。

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

太政入道清盛は、このように天下を手のひらの中に握っておられたので、世間の非難も気にかけず、人のあざけりも顧みず、常識では考えられないことばかりなさった。

たとえばそのころ、京の町で評判の白拍子の名手に、妓王・妓女という姉妹がいた。刀自という白拍子の娘である。

さて姉の妓王を入道相国が寵愛なさったので、妹の妓女をも世の人がたいそうもてはやした。母の刀自にも立派な家を造って与え、毎月米百石と銭百貫を送られたので、一家は富み栄えて、この上なく楽しく暮らしていた。

そもそも、わが国で白拍子が始まったのは、昔、鳥羽院の御代に、島の千歳と和歌の前という二人が舞い始めたものである。初めは水干に立烏帽子をつけ、白鞘巻を差して舞ったので、男舞と申した。

ところが中ごろから烏帽子と刀を除いて、水干だけを用いるようになった。それで白拍子と名づけたのである。

京の白拍子たちは、妓王の幸運のめでたいさまを聞いて、うらやむ者もあれば、ねたむ者もあった。

うらやむ者は、「ああ、めでたい妓王御前の幸運よ。同じ遊女となるなら、だれでもみなあのようでありたいものだ。きっと妓という文字を名につけて、あのように幸せなのだろう。さあ、私たちもつけてみよう」といって、あるいは妓一・妓二と名のり、あるいは妓福・妓徳などと名のる者もあった。

ねたむ者たちは、「どうして名前や文字によるものか。幸運はただ前世からの生まれつきによるのだろう」といって、名をつけない者も多かった。

こうして三年ほどたったころ、また白拍子の名手が一人現れた。加賀国の者である。名を仏と申した。年は十六ということであった。京の身分の高い人も低い人もこれを見て、「昔から多くの白拍子を見てきたが、これほどの舞の名手はまだ見たことがない」といって、世の人はたいそうもてはやした。

あるとき仏御前が言うには、「私は天下にもてはやされているけれど、いま栄華を極めていらっしゃる平家の太政入道殿にお召しを受けないことこそ残念だ。遊女のならいとして、何の遠慮があろう。押しかけて参上してみよう」といって、あるとき西八条殿へ参上した。

人が御前に参って、「いま都で評判の仏御前が参っております」と申し上げると、入道相国はたいそう怒って、「何だと、そのような遊び女は、人のお召しがあってこそ参るものだ。断りもなく押しかけてくるとは何事か。そのうえ、神であろうと仏であろうと、妓王のいる所へは来てはならぬ。さっさと出て行け」とおっしゃった。

仏御前はすげなく言われて、もう退出しようとしたところ、妓王が入道殿に申し上げるには、「遊女が押しかけて参るのは、よくあることでございます。そのうえ、まだ年も幼いと聞きますのに、たまたま思い立って参りましたのを、すげなくおっしゃってお帰しになるのはかわいそうです。どんなに恥ずかしく、きまり悪く思っていることでしょう。私も歩んできた道ですから、人ごととは思えません。たとえ舞をご覧にならず、歌をお聞きにならなくても、ただ曲げてお召し返しになり、ご対面だけなさってお帰しになるなら、ありがたいお情けでございましょう」と申し上げたので、

入道相国は「さあさあ、それならば、おまえがあまりに言うことだから、会ってから帰そう」といって、使いを出してお召しになった。仏御前はすげなく言われて、車に乗ってもう出ようとしていたが、召されて戻って参った。

入道はやがて出て対面なさって、「どうだ仏、今日の対面はないはずだったが、妓王が何と思ったのか、あまりに勧めるので、こうして会ってやった。会った以上は、声を聞かないでいられようか。まず今様を一つ歌ってみよ」とおっしゃると、仏御前は「承知いたしました」といって、今様を一つ歌った。

あなた様を初めてお見かけするときは、千年も生きるにちがいない姫小松(のように若々しくおめでたい)。

御前の池の亀岡に、鶴が群れ集まって遊んでいるようです。

と、くり返しくり返し三度歌いきったので、見聞きしていた人々はみな耳目を驚かせた。入道も面白いことだとお思いになって、「さておまえは今様が上手であったのだな。この様子では舞もさぞよかろう。一番見たいものだ。鼓打ちを呼べ」といってお呼びになった。鼓を打たせて一番舞った。

仏御前は髪の様子をはじめ、顔かたちが世にすぐれ、声がよく、節回しも上手であったので、どうして舞をしくじるはずがあろう、想像も及ばないほど見事に舞いきったので、入道相国は舞に感じ入られて、仏に心を移された。

仏御前が「これはどうしたことでございますか。もともと私は押しかけて参った者で、一度は追い出されましたのを、妓王御前のおとりなしによって召し返されたのでございます。どうか早くお暇をいただいて、退出させてくださいませ」と申し上げると、入道相国は「まったくそれはならぬ。ただし妓王がいるので、そのように遠慮するのか。それならば妓王のほうを出そう」とおっしゃるので、

仏御前は「それはまた、どうしてそのようなことがございましょう。二人いっしょに召し置かれることさえ恥ずかしいことですのに、妓王御前を追い出しなさって、私一人を召し置かれたなら、妓王御前のお心のうちは、どんなに恥ずかしく、きまり悪いことでございましょう。もし後々までもお忘れにならないのでしたら、お召しを受けてまた参ることもございましょう。今日はお暇をいただきとうございます」と申し上げた。入道は「それならば、妓王、さっさと出て行け」と、使いを重ねて三度までも立てられた。

妓王はもとより覚悟していた道であったけれども、さすがに昨日今日のこととは思いもよらなかった。入道相国がどうしても許さないことを、しきりにおっしゃるので、部屋を掃き清め、塵を拾わせて、出て行くことに決めた。

一本の木陰に雨宿りをともにし、同じ川の流れの水をすくって飲むだけの間柄でさえ、別れは悲しいのが世のならいである。まして、ここは三年のあいだ住み慣れた所なので、名残も惜しく、悲しくて、どうにもならない涙がこみ上げてきた。

そうしてばかりもいられないので、妓王は今はこれまでと出て行ったが、自分がいなくなった後の忘れ形見にとでも思ったのだろうか、障子に泣く泣く一首の歌を書きつけた。

萌え出る草も枯れていく草も、同じ野辺の草である。どれも秋になれば枯れ果てるように、仏御前もいずれは飽きられて捨てられるでしょう。

そうして車に乗って自分の家に帰り、障子の内に倒れ伏して、ただ泣くよりほかなかった。母や妹がこれを見て、「どうしたの、どうしたの」と尋ねたけれども、妓王は何の返事もできない。連れていた女に尋ねて、やっとそうしたことがあったと知った。

そのうちに、毎月送られていた米百石・銭百貫も止められて、今度は仏御前の縁者たちが、初めて楽しく栄えるようになった。

京の身分の高い人も低い人も、このことを伝え聞いて、「本当だろうか、妓王は西八条殿からお暇を出されて追い出されたそうだ。さあ会いに行って遊ぼう」といって、手紙を送る者もあり、使いをよこす人もあったが、妓王は、いまさらまた人に会って遊び戯れる気にもならないといって、手紙さえ受け取らず、まして使いの相手をすることもなかった。妓王はこうしたことにつけても、いっそう悲しくて、どうにもならない涙がこぼれた。

こうしてその年も暮れ、翌年の春になると、入道相国は妓王のもとへ使いを立てて、「どうだ妓王、その後は変わりないか。仏御前があまりに退屈そうに見えるので、参って今様も歌い、舞なども舞って、仏を慰めよ」とおっしゃった。妓王は何のお返事もできず、涙をこらえて伏してしまった。

入道は重ねて「どうして妓王は、何とも返事をしないのか。参らないつもりか。参らないのなら、そのわけを申せ。浄海にも考えがある」とおっしゃった。

母の刀自はこれを聞いて悲しくなって、泣く泣く諭すには、「どうして妓王はなんともお返事を申し上げずに、こんなふうにお叱りを受けるのですか(それよりは、お返事をしたほうがよいでしょう)」と言うと、

妓王は涙をこらえて申すには、「参ろうと思う道ならば、すぐに参りますとも申し上げましょうが、どうせ参らないのですから、何とお返事を申し上げてよいかもわかりません。今度召されて参らなければ、考えがあるとおっしゃるのは、きっと都の外へ追われるか、さもなければ命を取られるか、この二つよりほかにはないでしょう。たとえ都を追い出されても、嘆くことではありません。また命を取られても、惜しい身でしょうか。一度いやな者と思われ申し上げて、二度と顔を合わせられるとも思えません」と言って、

それでもお返事をしなかったので、母の刀自は泣く泣くまた諭すには、「この天下に住む以上は、何はともあれ入道殿の仰せに背いてはならないのですよ。そのうえ、男女の縁や前世からの宿縁は、今に始まったことではありません。千年も万年もと誓い合っても、すぐに別れる仲もあります。

ほんのかりそめと思っても、生涯連れ添うこともあります。世に定めのないものは男女の仲です。まして、あなたはこの三年のあいだ愛していただいたのですから、ありがたいお情けでございました。今度召されて参らないからといって、命を取られることまではまさかあるまい。きっと都の外へ追い出されるだけでしょう。

たとえ都を追い出されても、あなたたちはまだ年が若いのだから、どんな岩や木の間でも暮らしていくのはたやすいでしょう。けれども私は年老いて衰えているので、慣れない田舎の暮らしを今から思うと悲しいのです。どうか私を都の中で暮らし終えさせておくれ。それこそがこの世でもあの世でも親孝行になるのですよ」と言うので、

妓王は、参るまいと思い定めた道ではあったが、母の言いつけに背くまいとして、泣く泣くまた出かけていった。その心のうちは痛ましいことであった。

妓王は一人で参るのがあまりにつらいといって、妹の妓女も連れて行った。そのほか白拍子二人、合わせて四人が一つの車に乗って、西八条殿へ参上した。

いつもお召しのあった所へは入れられずに、はるか下手の所に席を設けて置かれた。妓王は、「これはまあ、どうしたことか。自分には何の落ち度もないのに追い出されただけでもつらいのに、そのうえ座席まで下げられることの悔しさよ。どうしたらよいのだろう」と思うのを、人に知られまいと押さえる袖のすき間からも、こらえきれずに涙がこぼれた。

仏御前はこれを見て、あまりに気の毒に思ったので、入道殿に申し上げるには、「あれはどうしたことでしょう、妓王とお見受けいたします。ふだんお召しにならない所ならともかく、こちらへお召しになってください。そうでなければ私にお暇をくださいませ、出て行って会いましょう」と申し上げたけれども、入道がどうしても許さないとおっしゃるので、仕方なく席を立って行った。

入道はやがて出て対面なさって、「どうだ妓王、その後は変わりないか。仏御前があまりに退屈そうに見えるので、今様も歌い、舞なども舞って、仏を慰めよ」とおっしゃった。妓王は、参った以上は、とにかく入道殿の仰せに背くまいと思い、流れる涙をこらえながら、今様を一つ歌った。

仏も昔は凡夫であった。私たちも最後には仏となるのだ。

だれもがみな仏となる性質を備えている身であるのに、(仏御前と私とを)このように隔てるのが悲しいことです。

と、泣く泣く二度歌ったので、その座に居並んでいらっしゃった平家一門の公卿・殿上人・諸大夫・侍に至るまで、みな感動の涙をもよおされた。入道も、なるほどとお思いになって、「その場に合わせて、なかなかうまく歌ったものだ。舞も見たいが、今日は取り込みごとができた。これからは召さなくても、いつも参って、今様も歌い、舞なども舞って、仏を慰めよ」とおっしゃった。妓王は何のお返事もできずに、涙をこらえて退出した。

妓王は「参るまいと思い定めた道であったのに、母の言いつけに背くまいと、つらい道に出かけて行って、二度までいやな恥を見たことの悔しさよ。このままこの世に生きていたら、またつらい目にあうだろう。今はもう身を投げてしまおうと思う」と言うと、妹の妓女はこれを聞いて、「姉さんが身を投げるなら、私もいっしょに身を投げます」と言う。

母の刀自はこれを聞いて悲しくなり、泣く泣くまた重ねて諭すには、「そんなことになるとも知らずに、諭して行かせたことが恨めしい。本当にあなたが恨むのももっともです。けれども、あなたが身を投げれば、妹の妓女もいっしょに身を投げると言う。若い娘たちに先立たれては、年老いて衰えた母が生きていても何になろう。だから私もいっしょに身を投げます。まだ死ぬ時も来ない母に身を投げさせることは、五逆罪にあたるのではないでしょうか。この世はほんの仮の宿ですから、恥をかいてもどうということはありません。ただあの世の長い闇こそがつらいのです。この世でつらい思いをさせるだけでもつらいのに、あの世でまで悪道へ落ちることになるのが悲しい」と、

さめざめと泣いて訴えたので、妓王は涙をはらはらと流して、「本当にそのとおりなら、五逆罪は疑いありません。ただ一度つらい恥を見たことが悔しくて、身を投げようと申したのです。それならば自害は思いとどまりました。このまま都にいたら、またつらい目を見るでしょう。今はただ都の外へ出ましょう」といって、妓王は二十一歳で尼になり、嵯峨の奥の山里に柴の庵を結んで、念仏して暮らした。

妹の妓女はこれを聞いて、「姉さんが身を投げるなら、私もいっしょに身を投げると約束したのです。まして、そのように世を捨てるのに、どうして私が後れをとりましょう」といって、十九歳で姿を変え、姉といっしょに庵にこもって、ひたすら来世の安楽を願った。

母の刀自もこれを聞いて、「若い娘たちでさえ姿を変える世の中に、年老いて衰えた母が、白髪をつけていても何になろう」といって、四十五歳で髪を剃り、二人の娘とともに、ひたすら念仏だけを修めて来世を願ったのは、しみじみと心を打つことである。

こうして春が過ぎ、夏も盛りを過ぎた。秋の初風が吹くと、七夕の星が逢う空をながめながら、天の川を渡る舟の梶と同じ名の梶の葉に、願いごとを書く季節であるなあ。夕日が西の山の端に沈むのを見ても、「日の沈んでいかれる所は西方浄土であるという。いつか私たちもあそこに生まれて、もの思いもせずに過ごせるだろうか」と、過ぎ去ったつらいことどもを思い続けて、ただ尽きないのは涙であった。

たそがれ時も過ぎたので、竹の編戸を閉ざし、灯火をかすかにかき立てて、親子三人で念仏していたところ、竹の編戸をとんとんとたたく者が現れた。

そのとき尼たちは肝をつぶして、「ああ、これは、取るに足らない私たちが念仏しているのを妨げようとして、魔物が来たのだろう。昼でさえ人の訪ねて来ない山里の柴の庵の中なのだから、夜が更けてだれが訪ねて来ようか。わずかな竹の編戸なのだから、開けなくても押し破るのはたやすいだろう。今はむしろ、開けて入れようと思う。それでも情けをかけずに命を奪うというのなら、長年頼み申し上げてきた阿弥陀仏の本願を強く信じて、絶え間なく名号をお唱え申し上げよう。声を尋ねてお迎えに来てくださるという聖衆の来迎がおありなのだから、どうして極楽へ導いてくださらないことがあろう。決して念仏を怠りなさるな」と、

たがいに心を戒め合って、手に手を取り合い、竹の編戸を開けたところ、魔物ではなかった。仏御前が現れたのである。

妓王が「あれはどうしたこと、仏御前とお見受けするのは、夢でしょうか、現実でしょうか」と言うと、仏御前は涙をこらえて、「このようなことを申し上げると、まったく今さらめいてはおりますが、申し上げなければ、また物の道理をわきまえない身ともなってしまいそうですので、初めから詳しく、ありのままに申し上げます。

もともと私は押しかけて参った者で、一度は追い出されましたのを、あなたのおとりなしで召し返されましたのに、女の身のふがいなさ、わが身を思うようにできずに、あなたを追い出させてしまい、私は引き止められて出られなかったことが、今でも恥ずかしく、心苦しく思っております。あなたが出て行かれたのを見るにつけても、いつかまたわが身の上のことになるだろうと思っていたので、うれしいとは少しも思いませんでした。障子にまた「いづれか秋にあはではつべき」とお書き置きになった筆の跡を見て、本当にそのとおりだと思いました。いつでしたか、あなたが召されて今様をお歌いになったときにも、身にしみて思い知らされました。

その後は、お住まいをどこともわからずにおりましたが、このごろ聞きますと、このように姿を変えて、一つ所で念仏していらっしゃるとのこと、あまりにうらやましくて、いつもお暇を願い出ていたのですが、入道殿はまったくお聞き入れになりません。

つくづく考えてみますと、この世の栄華は夢の中の夢のようなもの、楽しみ栄えて何になりましょう。人の身に生まれることは難しく、仏の教えに出会うことも難しい。この生で地獄に沈んでしまったら、どれほど長い生まれ変わりを重ねても、浮かび上がることは難しいでしょう。老いも若きも死ぬ順は定まらない世なのですから、年が若いことを頼みにはできません。吐く息が吸う息を待たないほど、命ははかないものです。かげろうや稲妻よりも、なおはかない。一時の栄華に思い上がって、来世のことを知らずにいることが悲しくて、今朝こっそりと抜け出して、このような姿になって参ったのです」といって、

かぶっていた衣を取りのけたのを見ると、尼の姿になって現れていたのである。

「このように姿を変えて参ったからには、これまでの罪をお許しください。許すとさえおっしゃってくだされば、いっしょに念仏して、同じ蓮の上に生まれる身となりましょう。それでもまだお気持ちが晴れないのなら、ここからどこへでもさまよい行き、どんな苔の上、松の根もとにでも倒れ伏して、命のあるかぎり念仏して、往生の願いを遂げようと思います」といって、袖を顔に押し当てて、さめざめと泣いて訴えたので、

妓王は涙をこらえて、「あなたがそれほどまで思っておられたとは、夢にも知りませんでした。つらい世の中の習いだから、わが身の不運と思うべきなのに、ややもすればあなたのことばかり恨めしく思われて、この世もあの世も、なまじ中途半端にしくじってしまった気持ちでいましたのに、このように姿を変えていらっしゃった以上は、これまでの罪は露や塵ほども残りません。今は往生は疑いありません。

このたび往生の願いを遂げられることこそ、何よりもうれしいことです。私が尼になったことさえ、世にめったにないことのように、人も言い、自分でも思っておりました。けれどもそれは世を恨み、わが身を嘆いてのことですから、姿を変えるのも当然です。あなたには恨みもなければ嘆きもない。今年わずか十七歳になったばかりの人が、それほどまでにこの汚れた世を嫌い、浄土を願おうと深く思い込まれたことこそ、まことの大道心と思われます。うれしい善知識であることよ。さあ、いっしょに往生を願いましょう」といって、

四人は一つ所にこもって、朝夕仏前に向かい、花や香を供えて、ほかのことを思わずに願ったが、早い遅いはあったものの、みな往生の願いを遂げたということである。

それで、あの後白河法皇の長講堂の過去帳にも、「妓王、妓女、仏、刀自らの尊霊」と、四人を一か所に記し入れられている。めったにない、尊いことであった。

意訳

「妓王」は、清盛の横暴を語る最初の挿話であり、同時に『平家物語』の中でもっとも哀切な女性の物語の一つである。清盛は妓王を寵愛して一家を栄えさせるが、仏御前が現れると、たちまち心を移して妓王を追い出してしまう。前の章段で描かれた平家の栄華が、一人の権力者の気まぐれによって人の運命をたやすく左右するものであることを、物語は具体的に示している。

妓王の歌「萌えいづるも枯るるも同じ野べの草」は、新しく寵愛される仏も、捨てられた自分も、同じ野辺の草にすぎず、いずれは秋(飽き)にあって枯れる運命にある、という意味である。さらに翌春、仏を慰めるために呼び出された妓王は、「仏も昔は凡夫なり」の今様に、今の自分と仏御前とを重ねて歌う。凡夫と仏、捨てられた者と寵愛される者を「隔つる」ことの悲しさを、仏教のことばを借りて訴えたこの今様に、平家の人々はみな涙を流したという。

物語の後半は、出家と往生の物語へと転じる。母の嘆きによって身投げを思いとどまった妓王は、母・妹とともに嵯峨の山里で念仏の日々を送る。そこへ尼姿となった仏御前が訪ねてきて、「娑婆の栄華は夢の夢」と、自ら寵愛を捨てて仏道に入ったことを語る。十七歳の仏が、恨みも嘆きもないのに世を捨てたことを、妓王は「まことの大道心」とたたえ、四人はついに往生を遂げる。清盛に翻弄された女性たちが、栄華とは反対の道に救いを見いだすという結末は、冒頭の「盛者必衰」の理を、人の生き方の側から照らし返している。

語釈・文法注

白拍子
平安末期から鎌倉時代に流行した歌舞。また、それを演じる遊女。水干を着て、今様などを歌いながら舞った。
おとゝひ
「おととい(弟兄)」。兄弟姉妹。ここでは姉妹。
なのめならず
ひととおりではない。たいそう。
水干
糊を使わず水張りして干した布で作った狩衣の一種。もとは庶民や下級官人の服。
推参
呼ばれもしないのに、自分から押しかけて行くこと。
西八條殿
京の八条大路の北、坊城小路の西にあった清盛の邸。六波羅とともに平家の拠点となった。
わごぜ
「わ御前」の転。親しい相手、とくに女性に対して呼びかける語。おまえ、あなた。
今樣
平安中期から流行した新しい歌謡。七五調四句のものが多い。後白河法皇はこれを好み、『梁塵秘抄』を編んだ。
一樹の陰に宿りあひ、同じ流れを掬ぶ
ことわざ「一樹の陰、一河の流れも他生の縁」による。同じ木陰に雨宿りし、同じ川の水をすくって飲むのも、前世からの縁である、の意。
障子
室内の間仕切りに使う建具の総称。ここでは襖のようなものに歌を書きつけた。
秋
季節の「秋」と、男の心が離れる「飽き」とを掛ける。
孝養
親に孝行すること。また、死後の親の供養をすること。
佛性
すべての衆生にそなわっている、仏となることのできる性質。
五逆罪
仏教で最も重い五つの罪。父を殺す、母を殺す、阿羅漢を殺す、仏の身を傷つける、教団の和合を乱す。母に身を投げさせることは母を殺すことにあたる。
星合
七月七日の夜、牽牛星と織女星が出会うこと。七夕。この夜、梶の葉に歌や願いごとを書いて星に手向ける風習があった。
魔厭
底本の表記。ふりがなは「まえん」で、仏道の妨げをする悪魔の意の「魔縁」の誤植と考えられる。
來迎
臨終のときに、阿弥陀仏が観音・勢至などの聖衆を従えて、極楽浄土へ迎えに来ること。
奈裏
底本の表記。ふりがなは「ないり」で、地獄の意の「奈落」「泥梨」に同じ。
他生廣劫
底本の表記。ふりがなは「たしやうくわうごふ」で、一般には「他生曠劫」と書く。生まれ変わりを重ねる、はかり知れないほど長い時間。
善知識
人を仏道に導いてくれる、すぐれた友や師。
長講堂
後白河法皇が御所の六条殿に建てた持仏堂。法華経を長く講じたことによる名。その過去帳は、法皇ゆかりの人々の名を記して供養したもの。

文法

「なんでふ名により、文字にはよるべき」
「なんでふ」は「なにといふ」のつづまった形で、どうして…か(いや…ない)、と反語を表す。現代仮名遣いでは「なんじょう」。
「さうなう推参するやうやある」
「さうなう」は「左右無く」のウ音便で、ためらいもなく、むやみに。「やうやある」は、…というやり方があるか(あるはずがない)、と強くとがめる反語。
「その上。神ともいへ」
底本は「その上。」と句点を打つ。文意から読点の誤植と考えられるが、底本どおりに翻刻した。
「歌うたる」「舞うたりけり」
「歌ひたる」「舞ひたりけり」のウ音便。
「舞にめで給ひて」
「めづ(愛づ)」は、感動する、ほめたたえる、の意。
「妓王をこそ出さめ」
係助詞「こそ」を受けて、意志の助動詞「む」の已然形「め」で結ぶ。妓王のほうを出してしまおう、の意。
「力及ばで出で去りけり」
底本の本文。流布本の多くは「出でざりけり」(仏御前は出て行くことができなかった)とするが、底本は「出で去りけり」と刷っている。ここでは底本どおりに翻刻し、訳は文脈に合わせて席を立った意とした。
「参る程では」
参上したからには、の意。
「恥ぢても〳〵何ならず」
くの字点は「恥ぢても恥ぢても」のくり返し。どれほど恥をかいても、何ということもない、の意。
「などか引接なかるべき」
「などか…べき」は反語で、どうして極楽へ導いてくださらないことがあろうか(必ず導いてくださる)、の意。
「出づる息入るをも待つべからず」
吐いた息が次に吸う息を待たないうちに死ぬかもしれない、命のはかなさをいう仏教の言い回し。
「まことの大道心とは覺え候ひしか」
係助詞「こそ」(「思ひ入り給ふこそ」)を受けて、過去の助動詞「き」の已然形「しか」で結ぶ。

和歌

萌えいづるも枯るゝも同じ野べの草いづれか秋にあはではつべき

詠者
妓王
状況
清盛に追い出されることになった妓王が、三年住み慣れた西八条殿を去るとき、忘れ形見として障子に書きつけた歌。

修辞

掛詞
「秋」に、季節の「秋」と、心が離れる「飽き」を掛ける。
比喩
「萌えいづる」草を新しく寵愛される仏御前に、「枯るる」草を捨てられた自分にたとえ、どちらも同じ野辺の草で、いずれは秋(飽き)にあって枯れ果てる、と詠む。

解説

妓王・妓女・仏御前の話は、史書には見えず、物語の中で語り伝えられたものである。しかし京都の嵯峨には、妓王たちが庵を結んだという祇王寺が今も残り、四人の墓と伝えるものもある。章段の結びに、後白河法皇の長講堂の過去帳に四人の名が記されたとあるのは、この話が実際にあったこととして語られていたことを示している。

白拍子は、平安末期に流行した芸能で、男装して今様などを歌い舞った。章段の中の今様「君をはじめて見る時は」「仏も昔は凡夫なり」は、いずれも当時の歌謡で、後者は『梁塵秘抄』に収める法文歌に近い。後白河法皇が今様を愛好したように、白拍子の芸は貴族社会に深く入りこんでおり、清盛が白拍子を寵愛したのも、こうした時代の風潮の中のことであった。

この章段は、覚一本などでは巻第一の中ほどに置かれ、清盛の横暴を示す最初の具体的な話として、「殿下乗合」「鹿谷」へと続く平家の驕りの物語の入口となっている。一方で、栄華を捨てて念仏に生きる女性たちの姿は、物語の結びである灌頂巻の建礼門院の往生とも響き合い、『平家物語』全体を貫く仏教的な救いの主題を早くも示している。

関連

出典

底本
『校註日本文学大系』第14巻(平家物語) 国民図書、大正14年(1925)、257–269頁(コマ157–163)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日