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源氏物語 第24帖 胡蝶(12)

翌朝の手紙

登場人物:光源氏・玉鬘・兵部卿宮(螢宮)・髭黒の右大将・柏木

翌朝、源氏から早々に手紙が届く。表向きは生まじめな白い紙に、打ち解けて寝たわけでもないのに、何をそんなに思い詰めているのかと詠んだ歌が書かれている。玉鬘は親ぶった言葉も憎らしく思うが、返事をしないのも人目に怪しいので、ただ承りました、気分が悪いのでと短く返す。源氏は、そっけない返事にもほほえんで恨む。その後も源氏はたびたび思いを訴え、玉鬘は思い悩んで病気のようになる。このことが漏れたら世間の笑い者になり、実の父に知られた時にも軽々しく思われるだろうと思い乱れる。一方、兵部卿宮や髭黒は源氏が許しそうだと聞いて熱心に言い寄り、柏木も喜んで思いを訴える。

翌朝の西の対で、玉鬘が源氏からの文を前に思い悩み、女房たちが硯を用意して返事を勧めている場面(AI生成)
翌朝の西の対で、玉鬘が源氏からの文を前に思い悩み、女房たちが硯を用意して返事を勧めている場面
  1. 1またまたまたのののあしたあしたあした御おん御おんおん文ふみ文ふみふみとくとくとくありありあり惱なやま惱なやまなやましがりしがりしがりててて臥ふ臥ふふししし給たま給たまたまへへえれれれどどど人々びと人々びとびと御おん御おんおん硯すゞり硯すゞりすずりなどなどなどまゐりまゐりまいりててて、、、「「「御おん御おんおん返かへ返かへかえりりり疾と疾ととくくく」」」ととと聞きこ聞きこきこゆれゆれゆればばばしぶしぶしぶしぶしぶしぶににに見み見みみ給たま給たまたまふふう。。。まろきまろきまろき紙かみ紙かみかみのののうはべうはべうわべはははおいらかおいらかおいらかにににすくすくしきすくすくしきすくすくしきにににいといといとめでたうめでたうめでとう書か書かかいいい給たま給たまたまへへえりりり。。。
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  3. 3御おん御おんおんかへりごとかへりごとかえりごと聞きこ聞きこきこえええざらざらざらむむんももも人ひと人ひとひとめめめあやしけれあやしけれあやしければばば、、、ふくよかふくよかふくよかなるなるなるみちのくにみちのくにみちのくに紙がみ紙がみがみににに、、、たゞたゞただ「「「うけうけうけ給たま給たまたまはりはりわりぬぬぬ。。。みだりみだりみだり心地ごこち心地ごこちごこちのののあしうあしうあしゅうはべれはべれはべればばば、、、聞きこ聞きこきこえええさせさせさせぬぬぬ」」」とととのみのみのみあるあるあるににに、、、かやうかやうかようのののけしきけしきけしきはははさすがさすがさすがにににすくよかすくよかすくよかなりなりなりとととほゝゑみほゝゑみほほえみてててうらみうらみうらみ所どころ所どころどころあるあるある心地ここち心地ここちここちししし給たま給たまたまふふうもももうたてうたてうたてあるあるある御心みこころ御心みこころみこころかなかなかな。。。
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引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

翌朝、お手紙が早くから届いた。気分が悪そうにして臥していらっしゃったけれど、女房たちが御硯などを差し上げて、「お返事を早く」と申し上げるので、しぶしぶご覧になる。白い紙の、表向きは穏やかで生まじめなものに、たいそう見事にお書きになっている。

「比べようもなかったご様子こそ、つらいながらも忘れがたく、女房たちはどう見申し上げたでしょうか。打ち解けて共寝をしたわけでもないのに、若草のようなあなたは、どうして何かあったような顔をして、思い結ぼれているのでしょう。子どもっぽくていらっしゃいますね」と、さすがに親ぶったお言葉も、たいそう憎らしいとご覧になって、

お返事を申し上げないのも、人目に不審なので、厚ぼったい陸奥紙に、ただ「承りました。気分が悪うございますので、お返事は申し上げません」とだけあるので、このような態度はさすがにしっかりしているとほほえんで、恨みがいのある気持ちがなさるのも、困ったお心であるよ。

思いを表に出しなさってからは、「太田の松の」というように思わせぶりにすることもなく、うるさく申し上げなさることが多いので、玉鬘はいっそう窮屈な気持ちがして、身の置き所もない物思いがついて、たいそう病気のようにさえなりなさる。

こうして事情を知る人は少なくて、疎い人も親しい人も、まったくの親子と思い申し上げているのに、このような様子が漏れ出たら、ひどく世間の物笑いになって、つらい評判にもなることだろう、

父大臣などがお尋ね出しになったとしても、まじめにお世話してくださるお心でもないだろうものの、まして、たいそう軽々しい者と聞いてお思いになるだろうことよと、何かにつけて心安からずお思い乱れになる。

宮や大将などは、殿のご様子がまんざらでもないように伝え聞きなさって、たいそう熱心に申し上げなさる。あの「岩もる」の中将(柏木)も、大臣のお許しがあるのを見てこそと、人づてにちらりと聞いて、本当の血筋のことは知らずに、ただひたすらうれしくて、熱心に恨み言を申し上げて、うろうろしているようだ。

意訳

翌朝、源氏から、打ち解けて寝たわけでもないのに何を思い詰めているのかと詠んだ手紙が届く。玉鬘は親ぶった言葉を憎らしく思いながら、ただ承りました、気分が悪いのでと短く返す。

その後も源氏はたびたび思いを訴え、玉鬘は思い悩んで病気のようになる。一方、兵部卿宮や髭黒は源氏が許しそうだと聞いて熱心に言い寄り、柏木も喜んで思いを訴える。

語釈・文法注

おほたの松
「恋しとは言はねばおほたの松の思ひけるかな」(古今六帖)による歌語。言葉に出さずに思いを秘めることをいう。源氏はもはや思いを隠さない。

文法

推量の「らむ」(むすぼゝるらむ)
原因推量。「どうして思い結ぼれているのだろう」。
草子地(うたてある御心かな)
語り手の批評。「困ったお心であるよ」と、源氏をたしなめる。

和歌

うちとけてねも見ぬものをわか草のことあり顔にむすぼゝるらむ

詠者
光源氏
状況
翌朝、玉鬘に贈った歌。打ち解けて共寝をしたわけでもないのに、若草のようなあなたは、どうして何かあったような顔をして、思い結ぼれているのでしょう。

修辞

掛詞
「ね」に「寝」と「(若草の)根」をかける。「むすぼゝる」は草が結ぼれることと、心が結ぼれることをかける。

解説

源氏の歌は、何もなかったことを強調しながら、かえって昨夜のことを意識させる。玉鬘の短い返事は、源氏への拒絶を示しつつ、礼を失わない見事な対応であった。

胡蝶の巻は、源氏の恋に悩む玉鬘と、何も知らずに求婚を続ける男たちの姿を描いて終わる。玉鬘をめぐる物語は、次の螢の巻へと続いていく。

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出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』物語部1(源氏物語 上) 板倉屋書房、明治36年(1903)、462–465頁(コマ235–236)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日