古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1643番

しをりせで

西行法師(さいぎょうほうし)

道しるべの枝折りもせずに、なお山深く分け入ろう。つらいことを聞かない所があるかと。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
西行法師
  1. 1しをりせでしをりせでしおりせで初句
  2. 2なほなほなお山やま山やまやま深ふか深ふかふかくくく二句
  3. 3分わ分わわけけけ入い入いいらむらむらむ三句
  4. 4うきうきうき事こと事ことこと聞き聞ききかぬかぬかぬ四句
  5. 5所ところ所ところところありやとありやとありやと結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

道しるべの枝折りもせずに、なお山深く分け入ろう。つらいことを聞かない所があるかと。

意訳

帰り道の目印もつけずに、もっと山深く分け入っていこう。つらいことを聞かずにすむ所があるかと思って。

語釈・文法注

しをり
道しるべに枝を折ること。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1643番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
倒置
倒置。

解説

西行の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、302頁(コマ161)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日