古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1615番

風になびく

西行法師(さいぎょうほうし)

風になびく富士の煙が空に消えて行方も知れないように、わが思いも行方が知れない。

作者
西行法師
  1. 1東あづま東あづまあずまののの方かた方かたかたへへへ修業すぎやう修業すぎやうすぎょうししし侍はべ侍はべはべりけるにりけるにりけるに、、、富士ふじ富士ふじふじののの山やま山やまやまをををよめるよめるよめる詞書
  2. 2風かぜ風かぜかぜになびくになびくになびく初句
  3. 3富士ふじ富士ふじふじののの煙けぶり煙けぶりけぶりののの二句
  4. 4空そら空そらそらににに消き消ききえてえてえて三句
  5. 5行方ゆくへ行方ゆくへゆくえももも知し知ししらぬらぬらぬ四句
  6. 6我わ我わわががが思おもひ思おもひおもいかなかなかな結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕東国の方へ修行しました時に、富士の山を詠んだ歌。

風になびく富士の煙が空に消えて行方も知れないように、わが思いも行方が知れない。

意訳

風になびく富士の煙が空に消えていくように、私の思いも、どこへ行くのかわからない。

語釈・文法注

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1615番
歌体
短歌
状況
詞書「東の方へ修業し侍りけるに、富士の山をよめる」(東国の方へ修行しました時に、富士の山を詠んだ歌)。

修辞

字余り
初句・第三句。
体言止め
体言止め。

解説

西行の歌。底本は結句を「我が思かな」とするが、「わが心かな」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、296頁(コマ158)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日