古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1373番

我もしか

読人しらず(よみびとしらず)

私もそのように、鹿のように鳴いて人に恋われたものだ。今は離れて声ばかり聞いている。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1我われ我われわれもしかもしかもしか初句
  2. 2泣な泣ななきてぞきてぞきてぞ人ひと人ひとひとににに二句
  3. 3戀こ戀ここひられしひられしいられし三句
  4. 4今いま今いまいまこそよそにこそよそにこそよそに四句
  5. 5聲こゑ聲こゑこえをををのみのみのみ聞き聞ききけけけ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

私もそのように、鹿のように鳴いて人に恋われたものだ。今は離れて声ばかり聞いている。

意訳

私も昔はあの鹿のように、泣いて人に恋い慕われたものだ。今は離れて、その声を聞くばかりだ。

語釈・文法注

しか
「然か(そのように)」と「鹿」を掛ける。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『新古今和歌集』では、『万葉集』の歌や古い歌集から採った歌、伝承の歌などが多い。
出典
『新古今和歌集』巻第十五・恋歌五・1373番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「しか」に「然か」と「鹿」。

解説

作者未詳。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、249頁(コマ134)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日