古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十二 恋歌二 1148番

思ひ知る

西行法師(さいぎょうほうし)

思い知る人がいる世であるならば、尽きることなくわが身を恨まないだろうに。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
西行法師
  1. 1思おも思おもおもひひい知し知ししるるる初句
  2. 2人ひと人ひとひと有明ありあけ有明ありあけありあけののの二句
  3. 3よなりせばよなりせばよなりせば三句
  4. 4つきせずつきせずつきせず身み身みみをばをばをば四句
  5. 5恨うら恨うらうらみざらましみざらましみざらまし結句

引用の仕方

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現代語訳

思い知る人がいる世であるならば、尽きることなくわが身を恨まないだろうに。

意訳

有明の月のように、私の思いを知ってくれる人がいる世であったなら、こんなに尽きることなくわが身を恨むことはないだろうに。

語釈・文法注

ありあけ
「有り」と「有明」を掛ける。
つき
「尽き」と「月」を掛ける。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十二・恋歌二・1148番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「ありあけ」に「有り」と「有明」、「つき」に「尽き」と「月」。
反実仮想
反実仮想。

解説

西行の歌で、巻第十二の巻末歌。底本は第四句を「つきせず身をば」とするが、「つきせぬ身をば」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、209頁(コマ114)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日