古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 538番

松にはふ

西行法師(さいぎょうほうし)

松に這う正木のかずらは散ってしまった。人里近い山の秋は、風が荒れているのだろう。

作者
西行法師
  1. 1題だい題だいだいしらずしらずしらず詞書
  2. 2松まつ松まつまつにににはははふふう初句
  3. 3正木まさき正木まさきまさきのかづらのかづらのかずら二句
  4. 4散ち散ちちりにけりりにけりりにけり三句
  5. 5外山とやま外山とやまとやまののの秋あき秋あきあきははは四句
  6. 6風かぜ風かぜかぜすさぶらむすさぶらむすさぶらむ結句

引用の仕方

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現代語訳

松に這う正木のかずらは散ってしまった。人里近い山の秋は、風が荒れているのだろう。

意訳

松に絡みついていた正木のかずらの紅葉がすっかり散った。外山では、秋風が激しく吹いているのだろう。

語釈・文法注

正木のかづら
つる性の植物。紅葉が美しい。
すさぶ
荒れる。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・538番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

三句切れ
三句切れ。

解説

西行の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、94頁(コマ57)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日