古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第五 秋歌下 503番

大江山

慈円(じえん)

大江山に傾く月の光が冷たく澄んで、鳥羽田の面に降りてくる雁よ。

作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1五十首ごじつしゆ五十首ごじつしゆごじっしゅののの歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりしりしりし時とき時ときとき、、、月前聞雁げつぜんにかりをきく月前聞雁げつぜんにかりをきくげつぜんにかりおきくといふことといふことということををを詞書
  2. 2大江おほえ大江おほえおおえ山やま山やまやま初句
  3. 3かたぶくかたぶくかたぶく月つき月つきつきののの二句
  4. 4影かげ影かげかげさえてさえてさえて三句
  5. 5鳥羽とば鳥羽とばとば田た田たたののの面おも面おもおもににに四句
  6. 6おつるおつるおつる雁かり雁かりかりがねがねがね結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕五十首歌を献上した時、「月前に雁を聞く」という題で詠んだ歌。

大江山に傾く月の光が冷たく澄んで、鳥羽田の面に降りてくる雁よ。

意訳

大江山に傾く月の光が冷たく澄みわたる。その光の中を、雁が鳥羽の田に舞い降りていく。

語釈・文法注

大江山
山城国と丹波国の境の山。
鳥羽田
山城国(京都市伏見区)の鳥羽の田。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第五・秋歌下・503番
歌体
短歌
状況
詞書「五十首の歌奉りし時、月前聞雁といふことを」(五十首歌を献上した時、「月前に雁を聞く」という題で詠んだ歌)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、88頁(コマ54)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日