古典ライブラリー

古今和歌集 巻第二十 大歌所御歌(東歌) 1088番

みちのくは

読人しらず(よみびとしらず)

陸奥はどこもよいけれど、とりわけ塩竈の浦を漕ぐ舟の、引き綱で引かれるさまが心にしみることだ。

詞書
「みちのくうた」(前の歌と同じ詞書)
作者
読人しらず(底本に作者名の記載はない)
  1. 1みちのくはみちのくはみちのくわ初句
  2. 2いづくはあれどいづくはあれどいずくはあれど二句
  3. 3鹽竈しほがま鹽竈しほがましおがまののの三句
  4. 4うらこぐうらこぐうらこぐ舟ふね舟ふねふねののの四句
  5. 5綱手つなで綱手つなでつなでかなしもかなしもかなしも結句

引用の仕方

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現代語訳

陸奥はどこもよいけれど、とりわけ塩竈の浦を漕ぐ舟の、引き綱で引かれるさまが心にしみることだ。

意訳

陸奥の名所の中でも塩竈の浦の舟の景をとりわけ愛でる。

語釈・文法注

いづくはあれど
どこもよいけれど。
綱手
舟を引く綱。
かなしも
心にしみていとしい。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第二十・大歌所御歌(東歌)・1088番
歌体
短歌
状況
詞書「みちのくうた」(陸奥歌)。

解説

読人しらずの歌。塩竈の景は、のちに源融が河原院に写したことで知られる。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、202頁(コマ114)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日