古今和歌集 巻第十七 雑歌上 892番
おほあらきの
大荒木の森の下草が古びてしまったので、馬も食べず、刈る人もいない。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
大荒木の森の下草が古びてしまったので、馬も食べず、刈る人もいない。
〔左注〕また(別の伝えでは)「さくらあさのをふの下草老いぬれば」とある。
意訳
年老いて誰からも顧みられなくなった自分を、古びた下草にたとえる。
語釈・文法注
- 大荒木の森
- 山城国の歌枕。
- すさめず
- 好まない。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十七・雑歌上・892番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 比喩
- 下草に老いた身を重ねる。
解説
左注は第一・二句を「さくらあさのをふの下草」とする異伝を記す。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、161頁(コマ94)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日