古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十五 恋歌五 828番

流れては

読人しらず(よみびとしらず)

流れては、妹背山の間を落ちていく吉野川の「よし」ではないが、ままよ、男女の仲とはこういうものだ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1流なが流ながながれてれてれてははは初句
  2. 2いもせのいもせのいもせの山やま山やまやまののの二句
  3. 3なかになかになかに落お落おおつるつるつる三句
  4. 4吉野よしの吉野よしのよしのののの川かは川かはかわののの四句
  5. 5よしやよしやよしや世よ世よよののの中なか中なかなか結句

引用の仕方

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現代語訳

流れては、妹背山の間を落ちていく吉野川の「よし」ではないが、ままよ、男女の仲とはこういうものだ。

意訳

妹山と背山の間を流れて二人を隔てる吉野川に、男女の仲の隔たりを重ね、あきらめをもって受け入れる。

語釈・文法注

妹背の山
吉野川をはさんで向かい合う妹山と背山。
よしや
ままよ。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第十五・恋歌五・828番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

序詞
上四句が「よしや」を導く。

解説

読人しらずの歌。恋歌五の最後の歌で、恋の部全体を締めくくる。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、145頁(コマ86)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日