古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十五 恋歌五 823番

秋風の

平貞文(たいらのさだふん)

秋風が吹いて葛の葉の裏を返すように、いくら恨んでも、なお恨めしいことよ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
平貞文
  1. 1秋あき秋あきあき風かぜ風かぜかぜののの初句
  2. 2吹ふ吹ふふきうらがきうらがきゅうらがへすへすえす二句
  3. 3葛くず葛くずくずののの葉は葉ははののの三句
  4. 4うらみてもうらみてもうらみても猶なほ猶なほなお四句
  5. 5うらめしきかなうらめしきかなうらめしきかな結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

秋風が吹いて葛の葉の裏を返すように、いくら恨んでも、なお恨めしいことよ。

意訳

葛の葉の白い裏が見える「裏見」から「恨み」を導き、尽きない恨みを詠む。

語釈・文法注

うらみ
「裏見」と「恨み」。

和歌

作者
平貞文(たいらのさだふん) ?–923
桓武天皇の玄孫で、「平中(へいちゅう)」と呼ばれた。色好みとして知られ、『平中物語』の主人公とされる。寛平・延喜の歌合で活躍した。
出典
『古今和歌集』巻第十五・恋歌五・823番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

序詞
上三句が「うらみ」を導く。

解説

平貞文の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、144頁(コマ85)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日