古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十五 恋歌五 769番

獨のみ

貞登(さだののぼる)

ひとりで物思いにふけって過ごす古屋の軒端なので、人を偲ぶという忍ぶ草が生えたことだ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
貞登
  1. 1獨ひとり獨ひとりひとりのみのみのみ初句
  2. 2ながめふるやのながめふるやのながめうるやの二句
  3. 3つまなればつまなればつまなれば三句
  4. 4人ひと人ひとひとをををしのぶのしのぶのしのぶの四句
  5. 5草くさ草くさくさぞぞぞ生お生おおひけるひけるいける結句

引用の仕方

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現代語訳

ひとりで物思いにふけって過ごす古屋の軒端なので、人を偲ぶという忍ぶ草が生えたことだ。

意訳

独り寝の古い家の軒に生える忍ぶ草に、恋人を偲ぶ心を重ねる。

語釈・文法注

ながめふる
「眺め経る」と「長雨降る」。
ふるや
古屋。
つま
軒の端。「妻」をかける。
しのぶ
「偲ぶ」と「忍ぶ草」。

和歌

作者
貞登(さだののぼる) 生没年未詳
仁明天皇の皇子で、母は三国町。臣籍に下って貞姓を賜り、出家したのち還俗した。
出典
『古今和歌集』巻第十五・恋歌五・769番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「ふる」「つま」「しのぶ」。

解説

貞登の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、136頁(コマ81)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日