古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十四 恋歌四 724番

陸奥の

源融(河原左大臣)(みなもとのとおる)

陸奥の信夫もじずりの乱れ模様のように、あなた以外の誰のために、心が乱れようと思う私ではないのに。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
河原左大臣(源融(河原左大臣))
  1. 1陸奥みちのく陸奥みちのくみちのくののの初句
  2. 2しのぶもぢずりしのぶもぢずりしのぶもじずり二句
  3. 3誰たれ誰たれたれゆゑにゆゑにゆえに三句
  4. 4亂みだ亂みだみだれむとれむとれむと思おも思おもおもふふう四句
  5. 5われならなくにわれならなくにわれならなくに結句

引用の仕方

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現代語訳

陸奥の信夫もじずりの乱れ模様のように、あなた以外の誰のために、心が乱れようと思う私ではないのに。

意訳

乱れ模様の摺り染めにたとえて、自分の心が乱れるのはあなたのせいだ、と恋心を訴える。

語釈・文法注

しのぶもぢずり
陸奥国信夫郡で産した、乱れ模様の摺り染めの布。
我ならなくに
私ではないのに。

和歌

作者
源融(河原左大臣)(みなもとのとおる) 822–895
嵯峨天皇の皇子で、臣籍に下って源姓を賜り、左大臣に至った。六条河原に陸奥の塩竈の景を模した河原院を造り、宇治の別荘はのちの平等院となった。
出典
『古今和歌集』巻第十四・恋歌四・724番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

序詞
上二句が「乱れ」を導く。

解説

河原左大臣(源融)の歌で、百人一首第十四首にも採られた(第四句は「乱れそめにし」)。

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出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、128頁(コマ77)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日