古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十四 恋歌四 722番

そこひなき

素性法師(そせいほうし)

底知れない深い淵は騒ぐだろうか。山川の浅い瀬にこそ、いたずらな波は立つのだ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
素性法師
  1. 1そこひなきそこひなきそこいなき初句
  2. 2淵ふち淵ふちふちやはさわぐやはさわぐやわさわぐ二句
  3. 3山川やまがは山川やまがはやまがわののの三句
  4. 4あさきあさきあさき瀨せ瀨せせにこそにこそにこそ四句
  5. 5あだあだあだ波なみ波なみなみはははたてたてたて結句

引用の仕方

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現代語訳

底知れない深い淵は騒ぐだろうか。山川の浅い瀬にこそ、いたずらな波は立つのだ。

意訳

深い心の人は騒がず、浅い心の人ほど騒ぎ立てる、と詠む。

語釈・文法注

そこひなき
底のない、底知れない。
あだ波
むだに立つ波。浮わついた心のたとえ。

和歌

作者
素性法師(そせいほうし) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀初め)
僧正遍昭の子。俗名は良岑玄利(よしみねのはるとし)といい、父の命で出家した。雲林院や大和の石上の良因院に住み、宇多天皇・醍醐天皇の歌会や屏風歌に召された。三十六歌仙の一人。
出典
『古今和歌集』巻第十四・恋歌四・722番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

素性法師の歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、127頁(コマ77)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日