古今和歌集 巻第九 羇旅歌 408番
都いでて
都を出て、今日見ると、みかの原を流れる泉川。川風が寒いので、衣を貸してほしい、鹿背山よ。

現代語訳
都を出て、今日見ると、みかの原を流れる泉川。川風が寒いので、衣を貸してほしい、鹿背山よ。
意訳
旅の道中、地名を次々に詠みこみながら、川風の寒さを詠む。
語釈・文法注
- みかの原
- 山城国の地名。「見か(見る)」をかける。
- いづみ川
- 木津川。
- 衣かせ山
- 「衣貸せ」と「鹿背山」。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第九・羇旅歌・408番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 掛詞
- 「みか」に「見る」、「かせ」に「貸せ」と地名をかける。
解説
地名を巧みに織り込んだ読人しらずの旅の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、77頁(コマ52)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日