古今和歌集 巻第八 離別歌 402番
かきくらし
いっそ空を暗くして、どうせなら春雨よ降っておくれ。濡れ衣を着せて、あなたを引きとめよう。

現代語訳
いっそ空を暗くして、どうせなら春雨よ降っておくれ。濡れ衣を着せて、あなたを引きとめよう。
意訳
雨が降れば濡れることを口実に旅立ちを延ばせる。雨に「濡れ衣」を着せて引きとめよう、と戯れる。
語釈・文法注
- かきくらし
- 空を暗くして。
- ことは
- どうせなら。
- ぬれぎぬ
- 濡れた衣と、無実の罪の意。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第八・離別歌・402番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 掛詞
- 「ぬれぎぬ」に「濡れた衣」と「無実の罪」。
解説
読人しらずの歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、75頁(コマ51)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日