古典ライブラリー

古今和歌集 巻第十五 恋歌五 765番

忘れ草

読人しらず(よみびとしらず)

忘れ草の種を取っておけばよかった。逢うことがこれほどむずかしいものだと知っていたなら。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
讀人しらず(読人しらず)
  1. 1忘わす忘わすわすれれれ草ぐさ草ぐさぐさ初句
  2. 2たねとらましたねとらましたねとらましををを二句
  3. 3逢あ逢ああふふう事こと事ことことののの三句
  4. 4いとかくいとかくいとかく難かた難かたかたききき四句
  5. 5ものとしりせばものとしりせばものとしりせば結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

忘れ草の種を取っておけばよかった。逢うことがこれほどむずかしいものだと知っていたなら。

意訳

逢えない苦しさを忘れるために、忘れ草を植えておけばよかった、と悔やむ。

語釈・文法注

忘れ草
萱草。身につけると憂いを忘れるとされた。

和歌

作者
読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。
出典
『古今和歌集』巻第十五・恋歌五・765番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

反実仮想
「…せば…まし」。

解説

読人しらずの歌。

関連

出典

底本
有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、136頁(コマ81)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日